2025/12/02 Tue
スポーツ 小学校 活動 特別支援学級
Hanagasa を世界に発信 ! ~スペシャルオリンピックス地区大会にて~
ドュメラン(こんにちは) ボツワナのモレポロレにある小学校特別支援学級に派遣されている菅井です。今回は、ボツワナで行われたスペシャルオリンピックス地区大会で山形花笠踊りを披露したことについてお伝えします。
皆さんはスペシャルオリンピックスを知っていますか。スペシャルオリンピックスは知的障がい者が出場する大会で、パラリンピックと違い、結果よりも参加してスポーツに楽しむことを最大の目的としています。 今年、ボツワナではコロナ明け、数年ぶりに開催されることになりました。しかも、私の派遣先の小学校が事務局になり、モレポロレのスタジアムで地区大会が開催されることになりました。そのことが知らされたのは開催する1か月前のことです。
それからはほとんどの授業が陸上とサッカーの練習になりました。練習の時、子どもたちはほぼ裸足です。更に、参加する学校の先生方を招いて何回もミーティングが行われました。初回のミーティングで私は緊張しながらも「日本の花笠踊りをボツワナの皆さんに見てもらいたい!」と提案しました。事前に先生方に相談していたこともあり、OKをいただき、ほっとしました。しかも、多数の来賓が集まる開会式で踊ることが決定しました。
早速、準備にとりかかりました。はじめは花笠の準備。市販の紙皿とお花紙で子どもたちと手作りしました。次に生徒たちへの踊り方の指導。 いつもテンポの速い音楽に合わせて自然に踊っている子どもたちですが、「花笠音頭」のスローテンポはタイミングが取りにくいようでした。でも「チョイ チョイ」という掛け声は面白がって一緒にやってくれました。
また、今回の大会の前夜祭として、美男・美女コンテストが開催されることになりました。大会の5日前になったとき、いきなり特別支援主任から2人分のステージ衣装を作るように命じられました。参加者のコストを抑えるために、ゴミ袋やペットボトル、布の切れ端などを利用した「リサイクル衣装部門」が設定され、私は美男・美女たちのリサイクルドレスを作ることになったのです。かなり慌てました・・・が、やってみると意外と楽しくできるものです。少女にはオレンジ色のゴミ袋を使って、ボリューム感のあるドレスを完成させました。イメージは蝶です。少年の服は日本のリサイクル店で購入し持参した古い帯を活用し、王様風に仕上げました。そして、コンテストでは、なんと2人とも準優勝でした。いつも無口な少年が、賞をとったときに泣いている姿をみて本当に良かった…と私も感動しました。まさに、学校の先生をやっていて、やりがいを感じる瞬間です。アフリカでも学校の先生は、子どものためになんでもしなきゃいけないんですね。
さて、開会式当日。ボツワナ隊員の仲間たちが、ボツワナの伝統衣装であるレテイシを着て、9人も集まってくれました。本当に感謝です。そして、全部で150人ほどの参加者や来賓がいるなかで、山形花笠踊りを披露しました。最後は子どもたちと輪を作り、一緒に踊り、たくさんの拍手を頂きました。
その後、競技は5日間続きました。競技期間中、子どもたちはずっと小学校の教室に泊まっていました。すべての競技を終えて自宅に帰るときの子どもたちは、疲れてはいるものの、この1週間で一段とたくましくなったように見えました。
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