JICA海外協力隊の世界日記

ボツワナ便り

ボツワナのお葬式に参加して 〜村全体で遺族を支える温かな形〜

Dumela!

マウンでコミュニティ開発隊員として活動している田中です。
今回から世界日記を執筆させていただくことになりました。

これから2年間、ボツワナで感じたことや日々の活動について、この世界日記を通してお伝えしていければと思います。

任地マウンに来て1ヶ月が経ちました。現在は地域コミュニティと関わりながら活動しています。
日々の生活のなかで、日本では経験することのない文化や価値観に触れる機会が多く、新しい発見の連続です。

先日ボツワナでお葬式に参列する機会がありました。日本とは異なる文化を肌で感じ、私にとって非常に印象に残る2日間となりました。

村に現れた「大きなテント」

ボツワナでは、誰かが亡くなると亡くなった方の家の庭に驚くほど大きなテントが建てられます。
そこがコミュニティ全体で故人を送り出す場所になります。

親族だけでなく、近所の人や友人、コミュニティの人々が集まり、祈りを捧げたり歌を歌ったりしながら故人を偲びます。

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「一人にしない」という文化

最も印象的だったのは、多くの人々が夜通しその場に残り、テントで過ごす光景です。なかにはそのままテントで寝泊まりする人もいます。

これは単なる宿泊ではなく、「遺族を一人にさせないため」、そして「みんなで悲しみを分かち合うため」なのだそうです。
遠方から駆けつけた親戚や友人が数日から一週間ほど滞在し、祈りを捧げたり歌を歌ったりして寄り添い続ける姿には、ボツワナの強い連帯感を感じました。

食事を通じた支え合い

また、多くの人が集まるお葬式では、食事の準備もコミュニティの人々が協力して行います。
近所の女性たちが集まり、大きな鍋で大量の料理を準備している姿も非常に印象的でした。

「これだけの人数分をどうやって?」と驚きましたが、薪を運ぶ人、肉をさばく人、火の番をする人と、自然に役割分担ができていました。
悲しみに暮れる遺族に代わって、コミュニティのみんなで食事を用意する。
悲しみのなかでも、人が集まり同じ食事を分け合う姿から、ボツワナの大切な支え合いの形を学びました。

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大地へと還る「土葬」

また、埋葬の形も日本とは大きく異なります。ボツワナでは「土葬」が一般的です。

葬儀の後、参列者は墓地へと移動し、自分たちの手で棺を土の中に埋葬します。埋葬の間は参列者が讃美歌を歌い続けており、静かな墓地に歌声が響き渡っていました。

実際に土をかけて見送る場面では、故人が大地へ還っていく様子を間近に感じ、日本とは違う形での「お別れ」の重みを実感しました。


ボツワナの精神に触れて

悲しい場ではありましたが、それ以上にボツワナの人々の連帯感と、誰かを想う心の強さに触れ、私自身も勇気をもらった2日間でした。

任地に来てまだ1ヶ月ですが、日々、現地の方々の優しさに支えられて生きていることを実感しています。
異国の地で生活していると、驚くことや戸惑うこともありますが、こうした文化の根っこにある優しさに触れるたびに、この国に来て良かったと感じます。

これからも地域の人たちとの関わりを大切にしながら、コミュニティの輪の中に少しずつ入り込み、自分にできる活動を一歩ずつ進めていきたいと思います。

Ke a leboga!(ありがとうございます)


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