2026/01/16 Fri
活動
環境教育/カンボジアのごみ事情
チョムリアップ・スオ!
私は、カンボジアのシェムリアップ市役所で環境教育の活動をしています。
シェムリアップ市は、首都プノンペンに次ぐ2番目に大きな都市で、歴史、文化、考古学、伝統の分野でも先進的な都市で、ユネスコの世界遺産に登録されています。
国内外の観光客によるシェムリアップの急速な経済発展は、インフラ、技術、手工芸品、そして人々の生活環境の向上と相まって、固形廃棄物特にプラスチック廃棄物の量が急増し、現在ではその発生量が1日あたり約240トンに達し、環境、景観、公衆衛生、そして天然資源など様々な影響が課題となっています。
シェムリアップ市では、市の中心部ではゴミ収集・運搬サービスが普及しているものの、市全体では約3分の2の世帯がゴミ収集・運搬サービスを利用できていません。この要因は主に、ゴミ処理に対する住民の義務に対する意識高くないことによるもので、その背景には低所得者層がゴミ処理費用が払えず自ら公共の場に捨てる、埋める、焼却するなどしている他、民間業者によるゴミ収集・運搬サービスが財政上の問題により市全域に行き届かないこと等、様々な理由があります。
シェムリアップ市でのゴミ収集の様子
収集されたすべてのゴミ(廃棄物)は、シェムリアップ州プラサート・バコン地区トラパアントム・コミューンのアンロン・ペイ村にある2009年に開設された10ヘクタールの埋立地に運ばれます。この敷地は露天埋立地(オープン・ダンプ)として運営されており、シェムリアップ市、バンテアイ・セイ、プラサット・バコン、ソット・ニクム各地区の共同運用となっており、民間企業が埋立地の運営と管理を担当しています。この埋立場はほぼ満杯で、現在、世界銀行の支援を受けて新しい45ヘクタールの埋立地が開発中です。初期段階は25ヘクタールをカバーし、2029年に稼働開始が見込まれています。
シェムリアップ市のゴミ最終処分場(埋立場)
この様に、様々なゴミ処理に関する課題が山積している一方で、政府組織、非政府組織、非営利団体など国内外の様々な組織がシェムリアップ市の環境問題改善のために活動しています。国際環境の日には、地元の政府関係者、民間事業者、学生などが集まりゴミ拾いや植樹など、環境問題解決に向けた活動を行ったり、地元の小学校でプラスチックゴミの問題を提起し、3R(削減(Reduce)、再利用(Reuse)、リサイクル(Recycle))推進活動を行ったり、各都市との情報交換を通じてカンボジア全体の環境問題解決に向けた活動をしています。
世界環境の日の啓発イベント
全国環境衛生の日の啓発イベント
私はJICA海外協力隊の一員として、
・シェムリアップ市の都市固形廃棄物管理計画の策定と実施状況の確認
・環境安全に配慮した都市固形廃棄物管理を履行するための一般市民の参加を促すための教育・広報活動を促進
・都市固形廃棄物管理に必要な技術情報、専門知識などを題材にした、現地職員への教育を実施
等を通じ、シェムリアップ市の環境問題解決の一助になるよう活動してゆく所存です。
<編集後記>
シェムリアップでの活動の原動力は、何と言っても地元の食事です。シェムリアップの魅力は遺跡だけではありません。実は「クメール料理」が驚くほど日本人の口に合います。
地元の地鶏(スライ・モアン)を使い、レモングラスやターメリック、ニンニクを効かせた秘伝のタレに漬け込んでから、炭火でじっくりと焼き上げたものは、外はパリッと、中は弾力のある肉質で、噛むほどに鶏本来の旨味が溢れ出します。
地元の地鶏(スライ・モアン)を使った焼鶏と蛙料理
また、新鮮な野菜や川魚を使い、発酵調味料で深みを出した料理やの数々は、どこか懐かしく、一度食べると虜になります。
地元トンレサップ湖で捕れた焼き魚料理
また、ココナッツミルクの甘みとスパイスが香る「アモック」や、出汁の効いた優しい味の麺料理「クイティウ」は、辛さも控えめで絶品です。
美食の街シェムリアップで、五感を満たす最高の食体験をぜひ楽しんでください。
2024年3次隊 環境教育 鈴木浩之
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