2026/03/12 Thu
活動
あなたの街の音、私の街の音「━カンボジア・バッタンバン、音楽の授業がない国で━」
街の音から始まる一日
あなたの街では、いまどんな音がしていますか?私は今カンボジアのバッタンバンにいます。
ここでは、車やバイクの音に混じって、物売りの声が風に乗って流れてきます。そのざわめきの中に、カンボジアの逞しさを感じます。
BTEC
私はバッタンバンにある教員養成大学、通称BTEC(ビーテック)で音楽を教えています。カンボジアの学校には、音楽の授業がありません。それを知ったとき、子供たちに音楽の楽しさを届けたい、ただそれだけを思って、私はここに来ました。
日の丸が教えてくれたこと
BTECは、JICAの支援によって建てられた、素晴らしい大学です。教室に入ると、楽器の一つひとつに日の丸のシールが貼られています。その光景を見るたびに、遠く離れた日本からの応援と励ましが、そっと胸に届くのを感じます。
静かな教室と迷いの時間
音楽の経験がない先生たちに、何から教えればいいのか、本当に迷いました。
広くて静かな教室の中で、いつかここが楽器の音で溢れることを願っていました。
そしてその日は、思ったよりも早くおとずれることになります。
はじめて設立された音楽クラブの生徒たちで、教室がいっぱいになったのです。静かだった教室が、一気に笑い声と音で満たされた瞬間、私は「ここに来て本当に良かった」と心から思いました。
笑い声とリズムが教室を満たす
BTECで初めての音楽の授業が始まり、タンバリンやカスタネットのリズムが響き、トライアングルの音と一緒に「キラキラ星」の歌が聞こえてきます。
不安そうだった先生や、少し照れくさそうな生徒たちの顔にも、自然と笑顔が広がります。
踊って、笑って、繋がった
生徒達と踊ったクメール民謡。大笑いしながら何度も何度も踊ったフォークダンス。
音楽に国境はない、そう心から実感した時間でした。
小さな一歩
そして今、小さな一歩を踏みだしました。その一歩が、私に前に進めと静かに言ってくれています。
感謝をこめて
そんな素敵な瞬間に立ち会えたこと、そしてここにつれて来てくださったすべての皆さんに、心から感謝して。音楽の楽しさを分かち合い続けていきたいと思います。
これからもここで、音楽とともに。
2024年度3次隊 深谷昭見 小学校教育
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