JICA海外協力隊の世界日記

カンボジア便り

クメール語を学んでみた!~VCの外国語学習~

みなさん、こんにちは。
カンボジア事務所で企画調査員(ボランティア事業)、いわゆるボランティア調整員(VC)をしている岡山と申します。

●↑この写真、何だと思いますか?
あるカンボジア隊員が、派遣前訓練中にクメール語を覚えるため、必死に練習したものです。この写真を見せてもらったとき、軽いゲシュタルト崩壊と強い感動を覚えました!その隊員は、赴任から半年経った活動計画策定時、配属先長が早口でクメール語が聞き取れないと困っていましたが、先日の最終報告会では流暢に発表し、配属先長の質問も聞き返すことなく理解し、堂々と答えていました。その姿に、少し涙腺が緩みました。

と、偉そうに語っていますが、カンボジア事務所では通常、VCは英語で業務をしており、クメール語は求められていません。頼もしい現地スタッフの支援を得て、関係者とコミュニケーションを取っています。ただ、やはり自分の考えや思いを自分の言葉で伝えられないのはもどかしく、また淋しくも感じます。

そこで、私も約1年前から業務の合間にクメール語を少しずつ習い始めました!

チュオン・ナート.jpg

      クメール語の国語辞典を編纂したチュオン・ナート僧正像(コンポン・スプー州)

●文字なしでは限界が・・・
クメール語の特徴などについては、『カンボジアを知るための60章』や、クメール語学習の書籍などをご覧ください。

カンボジア赴任前からクメール語の挨拶くらいは知っておきたいと思い、YouTubeのクメール語レッスンを聞き流していました。そのおかげかクメール語の先生に発音は褒められたので、文字なしでレッスンを始めることにしました。簡単なフレーズはすぐに覚えましたが、徐々に耳だけで覚えることに限界を感じるようになりました。「l」と「r」違い、「m」と「n」と「ng」の違い、有気音と無気音の区別など、自分には聞き分けるのは無理だと感じ、少しずつ文字も習い始めています。文字もとても難しいのですが、できるところまで続けてみようと思います。

●私にとって外国語を学ぶとは
カンボジアはアンコール遺跡が有名ですが、自然も豊かで、私は行き詰まると海を見にケップという街へ行きます。先月、ケップで一休みしようと海辺のカフェに行った時のことです。

店番の女の子:「チョン チアット チャン(中国人)!」(外国人の来客に困って同僚に助けを求める。)
私     :「チョン チアット チョポン(日本人)!」
店番の女の子:「キャー!」(私がクメール語を話したので驚いて座り込む…)
私     :(笑)

まさか私がクメール語を理解すると思わなかったようです。飲み物を買って海を見ながらしばらくくつろいだ後、店を出る際にその女の子は笑顔で手を振って見送ってくれました。たった3語のクメール語ですが、女の子と私の間に壁がなくなった気がしました。こんな些細なやり取りがとても楽しく、嬉しい気持ちになります。

写真1.jpg

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写真6.jpg

私は英語を勉強して、可能性が広がりました。
スペイン語を勉強して、世界が広がりました。
今、クメール語を勉強してみて、何とか外国人とコミュニケーションを取りたいと思っていた、若かりし頃の気持ちを思い出しました。

クメール語学習がどこまで進むか分かりませんが、外国語学習を始めた頃の初心と、言葉が通じた時のワクワク感を忘れずにいたいと思います。

企画調査員(ボランティア事業) 岡山香織

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