JICA海外協力隊の世界日記

カメルーン便り

バミレケ族の伝統柄についてさらに深堀り!

Bonjour! 西部州バンガンテより沖本がお送りします。

今回は素敵な本を入手したので、その本を参考にしながらお話ししようと思います。

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à la rencontre du Ndop」   訳:Ndopとの出会い

この本には前回の記事で紹介した、バミレケ族の伝統柄についての解説が掲載されています。

Ndopというのは西部州の地名で、お米の栽培が盛んな地域です。著者はバミレケ族の伝統柄の布のことをNdopと表記していました。

バミレケ族の伝統柄は小さなモチーフの集合で構成されており、それぞれに意味があります。

この感覚は日本の縁起物のような感覚に近い気がします。

いくつか抜粋して紹介します。すべて1枚目の写真の中に隠れているので見つけてみてください!

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出典:『Ndop : Textiles africains』、Ly Dumas、2024

ワニ

王権と豊穣を象徴する。右の柄は、左のワニのイラストを抽象化したもの。

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出典:『Ndop : Textiles africains』、Ly Dumas、2024

四角形

人間の生と死を象徴する。三角形が集まっているものは生命を表し、三角形が4つのものは空白があることから死を表す。

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出典:『Ndop : Textiles africains』、Ly Dumas、2024

綿を使用するコミュニティにおいて、神秘的・宗教的なシンボル。

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出典:『Ndop : Textiles africains』、Ly Dumas、2024

トカゲ

高貴な穏やかさ、静けさ、怠惰を表す。独立と自由の象徴でもある。

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地域を治める長。西部州では現在もこの文化が色濃く残っている。豊穣とその地域の精神的・経済的な繁栄の象徴。

超自然的な力を持っている。

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番外編

バミレケ族の伝統柄の布の作り方

・カメルーンの北部にて綿花を栽培し、ナイジェリア国境のベヌエ川沿いで織られ、バミレケ族の地(カメルーン西部)へ運ばれる。

・椰子の繊維でできた糸で刺繍を施し、再度北部へ運ぶ。

・インディゴ染めを行い、バミレケの地へ運ばれる。

・刺繍の糸を外すと模様が浮き出る。完成!

このように、布が出来るまでにはカメルーンの北部と西部を何度も往復しながら、様々な職人の技術が用いられているそうです。

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今回はここまで!Bonne journée!(良い一日を!)

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