JICA海外協力隊の世界日記

コロンビア共和国便り

#01 コロンビアの温泉!その名も「コロンビアで一番高い湯の滝」【幼児教育/藤谷】

2024-2 藤谷 直美

温泉は日々の喧騒から離れて心身をリラックスさせる日本の伝統的な文化体験であるが、中南米でも各地に温泉がある。ホンジュラスとグアテマラの温泉には入ったことがあるが、ここコロンビアには60以上もの温泉があるという。

温泉ソムリエというアヤシイ資格を持つ私としては、コロンビアの温泉巡りをせずにはいられない。

今回は週末を利用して首都ボゴタの北東約200㎞のところにあるセタキラという町の、その名も「コロンビアで一番高い湯の滝」という温泉に向かった。

予約した宿はセタキラの中心部から少し山へ入った自然あふれる民宿。

その日は、お客の私と近くの町から遊びに来た女将の息子ファミリー3人だけだった。

おいしい朝食をいただきながら、「ここから湯の滝まで行くにはどうしたらいい?」と訊くと、自分たちも一緒に行くよとのこと。

宿の女将と息子ファミリー5人と私の5人で車に乗り込み出発。

ここには川を挟んで2つの温泉施設があり、私たちは手前のTermales El Ocho(八温泉)へ。

大きいプールと奥に小さいプール、そしてジャグジーとサウナもある。

源泉は75℃位らしいのでそれを直接引き込んだ小さいプールは草津温泉くらい熱くて手を入れただけでしびれるほど。

大きいプールも一応、源泉かけ流し、加水加温なしだが、広いので冷めていてちょうどいい温度である。

川向うの湯の滝に渡り、滝つぼで川の水を入れて温度を調整しながら入ることを思い描いていたが、前の晩の激しい雨で川は濁流。

昔の私なら渡っていたかもしれないが、ここで渡ると間違いなく流される…と、大人になった私は渡るのを断念し、眺めるだけに。

八温泉に戻り、水着に着替えて5人で夕方までプールやジャグジーに入ったり出たりのコロンビア風湯治。

日本と違って風情はなく、お湯も色や匂いはほとんどしない。滝に分厚い石灰華ドームが形成されていることから、温泉水中に炭酸カルシウムが溶け込んでいて、沈殿、固まってできたものと思われる。この炭酸カルシウム温泉は体の芯を温め、血行を促進して新陳代謝を活発にするといわれる…と温泉ソムリエらしきことも書いておかねば。

虫刺されの跡が悪化して病院へ行くほどだった私も翌日はかなり回復。

温泉のみならず、親戚の家に来たような宿のおもてなしと自然の中で鳥の声を聴きながら過ごす時間、ゆったりとした流れの中で自分と向き合うことで、身も心も癒される。

「今度は乾季にリベンジ。またもどってくるね」と女将に約束し、宿を後にした。

 藤谷 直美

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南米の玄関口・コロンビア国は日本の三倍の国土を持ち、カリブ海、太平洋に面した熱帯地域から、標高3000㍍を超える寒冷な高地まで多様な気候、自然に恵まれています。

コロンビアは2025年で協力隊派遣40周年を迎え、同年9月現在は計31人の協力隊員(ボランティア)が派遣され、幅広い地域で活動・生活をしています。

今回から「隊員リレー」企画として、隊員たちが順番に自らの任地の活動や生活、地域の文化、食、旅行など、思い思いのテーマで発信します。

コロンビアの豊かな魅力をお楽しみください!

(JICAコロンビア支所)

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