2024/10/29 Tue
ISFODOSU 活動
理科教育/私の活動
Hola, saludo
みなさんこんにちは、Sayi(サジー)です。
Sayiは配属先で学生が私のことを呼ぶときに使うあだ名みたいな名前です。語尾に-ito/taをつけるのが一般的ですが、もはやiだけの方が学生の呼び名の中では多い気がします。もしドミニカ共和国式のあだ名が欲しければ、自分の名前の末尾をiに変えると簡単にできてしまいます。呼び名に困ったときはぜひやってみてください:)(例 Sayaka→Sayi)
10月ももうすぐ終わりにさしかかり、忙しさも落ち着いてきたので最近の活動紹介をしたいと思います。
JICA海外協力隊では現在2024年秋募集をしています。ここでは私の後任も募集しています。そこで今日はどんな活動をするのか具体的に紹介することで、後任さんや理科教育や教員養成大学に配属される人の働くイメージの助けになれば嬉しいです。
そんな私の後任募集の要望調査票はこちら。
1日の流れ
中間報告会を終え、9月から新学期を迎えた大学は新入生を迎え新体制で活動中です。私も10月は通常の活動に加え、各教室にワークショップをしに行ったり、Fensanta(フェンサンタ)と呼ばれる講堂でワークショップをしたり、いわゆる学生や先生たち向けに実際に活動提案する活動が週2、3のペースでありました。
まずはそんな私の基本的な生活についてです。
6:00 1度目の起床(トイレ)2度寝へ
7:00 2度目の起床 身支度して配属先へ(徒歩10分)
7:45 配属先到着 学食で朝ごはん
8:00 午前の活動開始
12:30 学食でお昼ご飯
14:00 午後の活動開始
15:00-16:00 活動終了 帰宅
17:30 晩御飯 自由
24:00 就寝
大まかな流れはこんな感じです。ご飯は朝昼が活動先で提供されるので、自炊は夜ご飯と土日のみです。ドミニカ共和国のご飯はハイカロリー(油と塩多め)なので夜ご飯と土日でかなり調整しています。土日の趣味にマラソン大会が入ってくるなど、運動もだいぶ多めにしてなんとか体重をキープしています。
写真の画像上4枚が朝ごはん、下4枚が昼ごはんです。
朝はサンドイッチとジュースか芋類にサラミと卵、チーズの付け合わせが多いです。アベ-ナ(オートミールのミルク粥)や果物の日もあります。私の推しはバタタ(さつまいも)の日と果物のメロンの日です。
昼は白ごはん(油と塩で炊いたもの)にアビチュエラ(豆ソース)をかけたものに魚か肉、そしてサラダの組み合わせが多いです。白ごはんはモロ(豆の炊き込みご飯、赤飯みたいな感じの見た目味は違うけれど)とかロクリオ(ピラフとかパエリアみたいな感じ)の日もあり大体この3つを入れ替えている感じです。アビチュエラ(豆ソース)も白や黒や赤がありレパートリーは豊富です。
最近、やっと毎日の昼ごはんに野菜が付くようになり、幸せを噛み締めています。
食堂のシェフと話をしたり、栄養のワークショップをした甲斐が現れてきています。9月までは野菜がない日の方が多く、活動目標に食堂のメニューに毎日サラダを取り入れるを掲げていたので、実は地味に活動目標達成しています(実際私の効果かは不明ですが、少なくともきっときっかけの1つにはなっているかと思うので、これもちゃっかり私の活動の成果としておきたいと思います:))
ちなみにドミニカ共和国の人はマカロニサラダ(マカロニとマヨネーズと豆(時々とうもろこし))をサラダだと思っており、大量の白米とマカロニサラダでご飯にする人もいます。びっくり文化でした。炭水化物MAXです:(
ドミニカ共和国では食後にコーヒーを飲む人が非常に多いです。こんなに暑いのに(1年中気温は30度前後)ホットで飲みます。これもまたびっくりです。さらにびっくりなのはここに大量の砂糖を加えます。日本のSサイズのコーヒーなら砂糖3袋は平気で入れます。
そんな現状を1年学んできた私は、お砂糖のワークショップと野菜のワークショップを企画し、今月毎週水曜日の2:00-4:00に実施しています。
具体的な活動
そんな私の午前の活動はこんな感じです。
日によってもさまざまですが、主にお手伝いに入る授業は生物学の授業の実験の日。特に多いのは一般生物学や微生物学、一般化学など実験道具(顕微鏡や薬品等)を使う際に先生の補助として授業サポートしています。実験のない日は資料作成やスペイン語を読む練習などに当てています。
それからPractica Docenteと呼ばれる教育実習の授業に参加しています。これは週に2日あり、1日は大学で模擬授業や練習をする日、もう1日は実際に学校に行って、見学したり授業サポートや演習をしたりする授業です。大学での模擬授業では実際に私も模擬授業を見せたり、学生のやる模擬授業がより良くなるようにコメント(助言)をしたりしています。学校に行く日は一緒に同行し、現場を見ます。
午後も似たような活動が多いですが、8月までは隣の小学校に週1でお手伝いに入り、実際に一緒に実験をしたり、授業補助をしたりしていました。今月は先生が変わったことと忙しさのあまりいけていません。
また月、水、金曜のの午後はドミニカ共和国のフォルクローレを勉強しています。メレンゲやバチャータだけでなくサルサやマングリーナなど日本の小学校に戻った時に活かせるよう、ドミニカ共和国の文化もあわせて学習中です。
大学は9-12月、 1-4月、 5-8月で授業が変わるので、学期に応じて活動の時間割を作成し、4ヶ月間は基本的に同じ流れで活動しています。
ちなみに今期は
月曜日は午前に教育実習(大学)と一般生物学、午後にダンス
火曜日は水曜の講座準備と調整、書類作成
水曜日は教育実習(小中高校)の同行とワークショップと余裕がある日はダンス
木曜日は一般生物学の補助と次の週の講座の準備、ワークショップの調整、一般化学の補助
金曜日はワークショップで使用するもの買い出しや送迎の予約のお願い、ワークショップ準備と午後にダンス
をして楽しい気持ちで週末に入ります。
月に1回程度、校外学習にも同行します。環境学習で同行したり、社会科見学や他キャンパスでの行事に参加したりします。平日に行く日もありますが、社会科見学は土曜日に行くことが多いです。そのため、平日その分少し早めに帰ったりしています。社会科見学では遺跡や観光名所、博物館などを訪れ、ドミニカ共和国の歴史や文化を学ぶ良い機会になっています。
活動で大事にしていること
ワークショップの内容は1年間授業に参加して補助に入りながら感じた違和感を間接的に伝えられるような内容になるように構成しています。
今こっそり頑張っているのは、1つの授業に2つの活動を紛れ込ませることです。ドミニカ共和国の授業スタイルは基本的に先生が全て解説し、最後に活動を少しして終了するケースが多いです(教育実習生の場合)(※実際の小学校では先生が読むだけ、子どもは視写するのが一般的)。活動を入れよう!と頑張っているのですが、実際授業内容に合わない活動が多いのも事実で、それを内容に合うようにしたり、導入の活動と展開または終末での活動で定着を図る方法などを提案中です。
合わせて、講堂で行う講座でも同じように現場で取り組めそうな、真似できそうな活動を多く行い、あわよくば自分も実際にやってみようと思えそうなものを多く伝えられるようにしています。
また、要請内容とはあまり関係なですが、日本を知ってもらうために日本文化のワークショップも行っています。こちらも活動多めはもちろん、言語学習の難しさや、指先をたくさん使うことで能力アップに繋がることなど、日本文化を伝えつつ、学校現場で少しで生かしてもらえるような内容を多めに扱っています。
JICA海外協力隊の活動は一時的なものではなく、自分がいなくなった後も何らかの形でその足跡が残る活動を目指して欲しいと事前研修で学びます。
ですが、これは実際とても難しいです。私がいなくなった後、きっと日本文化を学ぼうという機会はほぼないでしょうし、砂糖を減らそう、野菜を食べよう、そうやってワークショップをする人はいないことでしょう。
それでも、きっと私と関わった先生や学生の誰かがどこかで、お砂糖の話を自分のクラスの子どもにしたり、野菜を食卓に増やそうと思ってくれたとしたら、私の活動は大成功だと信じて、活動中です。
写真は名前変換カタカナ版を模造紙で作成し、アルファベットで書いた名前を日本語のカタカナで書いてみようというアクティビティーをしているところです。彼らは読めないですが、カタカナを書いた後に私のところに書いたカタカナを持ってきて、私に読ませて実際に自分の名前が読まれると叫びながら喜んでくれました。
ドミニカ共和国では名前2つと苗字2つをもつことが一般的で、フルネームが非常に長いです。
初めは1つの名前で挑戦し、読んでもらえた嬉しさを感じるとその長いフルネームや恋人の名前、家族の名前でも試してくれます。
また語学学習の難しさにもより理解を示してくれるようになり、私の拙いスペイン語も受け入れながら、かつ先生としてきちんと扱ってくれます。
海外協力隊を目指す人の中には語学力に不安を示す人もいるかもしれませんが、「大丈夫です!」と自信をもって言えます。びっくりするぐらいカンペ読みの私の授業ですが、興味をもって聞いてくれるので、たくさん質問もされます。時に正確に答えることが難しく翻訳機を頼ることもありますが、大丈夫です。
こんな感じで、今期は過ごしています。この感じが12月までは続く予定です。1月からはまた新しい時間割にはなりますが、やることはそんなに変わりません。
今できることを頑張るまでです。
ここに至るまでなかなか講義に辿り着かなかったり、自分の必要性がわからなくなり悩む時期もあったりと、全てが順風満帆だったけではありません。
それでも「ここ変えれたらきっともっと良くなるのにな〜」とメモしてきたことが今になってとても役に立っています。
今じゃなくていい、いつか世界を変える力になる。
私が関わった誰かが、いつかどこかで、何らかの形で、彼らの教師生活の役に立つことができたら、いつの間にか世界は変わっているかもしれない。
そしたら、「いつか世界を変える力になる」ことが達成できることでしょう。
今は「種まき」の活動なのです。芽吹きますように。大きくなりますように。
そう思いながら日々活動中です。
長くなりましたが、私の活動はこんな感じです。
次は週末どんなことしているかそんな話でも。
Nos vemos.
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