2024/12/18 Wed
小学校 活動
初めての学校遠足/小学校教育
こんにちは。小学校教育隊員の池田です。
10月末に遠足に行ってきました。活動先の学校に在籍する1歳から小学校6年生までの子ども達が全員が参加した大規模な遠足でした。これほどの規模で遠足を行うのは学校ができて以来初めてとのことでした。
子ども達と教員は3つのグループに分けられました。私は4年生、5年生、6年生、特別学級の子ども達と一緒にプエルト・プラタに行きました。ツアー会社によるプラン・ガイドのもと、約40名の子ども達を連れて遠足は行われました。
プエルト・プラタはドミニカ共和国北部にあります。大西洋を見渡すことができる街です。標高2300mの山もあり、頂上から街や海岸線の景色を眺めることもできます。
旧市街にはビクトリア様式の建築が立ち並びます。クリストファー・コロンブスが新世界を発見した際に訪れた場所で、スペイン人の最初の定住地が作られた場所でもあります。かつては航海や貿易の重要な拠点でした。16世紀に建てられた要塞は今も残っており、これも有名な観光地の一つです。
10月12日はコロンブス・デー(Día del Encuentro entre Culturas, 文化との出会いの日)でした。クリストファー・コロンブスが1492年にアメリカ大陸の発見および到着をしたことを祝う日です。
子ども達はこの日、コロンブスや入植者達がどのようにしてドミニカ共和国にやってきたか、その当時のドミニカ共和国はどのようなことだったかを学んだり、自分達で発表したりしました。
その日に知ったことを復習しつつ、ドミニカ共和国の歴史を楽しみながら学ぶというのが今回の遠足の目標でした。
06:00 出発
子ども達とともにバスに乗り配属先施設を出発。の予定が、バスが集合場所に着いたのが7:00過ぎだったため7:30前に出発。
09:30 教会へ
トイレ休憩や朝ごはんの時間をはさみながら最初の目的地に到着しました。新世界(大航海時代にヨーロッパ人が発見した地域、主にアメリカ大陸を指す。)で初めて作られたと言われているカトリックの教会です。
10:00 遺跡へ
次はイサベラ遺跡(Ruinas de Isabela)へ。この地に、コロンブスの兄弟であるバルタサル・コロンブスがイサベラ村を作りました。スペインのイサベラ女王にちなんでいます。最初のスペインによる定住地で植民地化の拠点の一つとして重要な役割を果たしました。
遺跡には石造りの建物の基礎や教会跡や住宅跡が残っていました。たくさんの十字架も立っていました。遺跡に加え、博物館もあり入植者がもたらした道具や文化、当時の世界の様子を子ども達は学びました。
13:00 昼食をとる
その後はマクドナルドでお昼ご飯です。学校の児童の約8割は普段施設で暮らしています。マクドナルドで食事をする機会はなかなかありません。学校でいつもしているようにお祈りをして、ぎゅうぎゅうになってご飯を食べました。
15:00 美術館へ
ご飯が済んだ後は、アンバー美術館に移動しました。マクドナルドでつけてもらった被り物をつけて美術館に入ります。
ドミニカ共和国は世界で最も有名なアンバー(琥珀)の産地です。アンバーは昆虫などが混入しているものがあり、映画「ジュラシック・パーク」で恐竜復活のきっかけになった蚊が閉じ込められていたものです。子ども達はアンバーの展示を見たりアンバーができる過程をビデオで見たりして博物館を楽しみました。
16:30 帰路につく
その後は16世紀に建てられた要塞や、有名な観光スポットの一つであるピンクの道を見に行く予定でしたが、雨のため予定を切り上げてサンティアゴに戻ることになりました。
ハプニングは出発が1時間遅れたことだけではありませんでした。道中ずっと誰かが吐いており、バス内にいた子どものほぼ全員が吐きました。(複数回吐く子もいました。)そのため袋が足りなくなり、一時はどうなることかと思いましたが、予定を切り上げて帰路についたおかげで当初の計画通り18時には施設に帰ってくることができました。
最近施設に来た子ども達の中には、バスに乗るのが初めて、海を見るのが初めて、マクドナルドに行くのが初めてという子もたくさんいました。朝到着したバスを目の前で見て興奮したり、バスが走り始めてから怖くなったり、バスの窓に貼りついて海を眺めたり、マクドナルドのフライドポテトを大事に食べたりしていて、その様子を見ているだけで、この遠足に参加して良かった、この施設に配属されて良かったと感じることができました。
初めて行く場所もあったので遠足自体を楽しむことももちろんできましたが、子ども達の初めての瞬間に立ち会えたことがじーんと心に残り、私にとっても大切な思い出になりました。
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