JICA海外協力隊の世界日記

エクアドル便り

No. 26 JICA祭りキト2025

こんにちは。南米エクアドルの首都キトで障害児者支援隊員として活動している土原と申します。
7月25~26日の2日間、首都キトで「JICA祭りキト2025」が開催されました。今回はその様子を僅かながらご紹介させていただきます。

このイベントは、ボランティア事業60周年を節目にエクアドルで取り組んでいるボランティア事業、写真展をとおした隊員の活動紹介、日本文化の魅力をエクアドルの方に知っていただくことを目的とし、在エクアドル日本大使館が主催し、そこにJICAも参加した形となります。

イベント来場者数は2日間で約7,400人。キト市の人口は約280万人ですので、実にキト市民の約380人に1人がイベントに参加してくれた計算となります。イベント会場への入場待ちの列は最後尾が霞んで見えないほどに長く、非常に多くのエクアドルの方々に足を運んでいただきました。

さてさて、そのような中で私たち“JICAチーム”はイベント会場内に1エリアを構え、エクアドルの皆様に日本文化を伝えるべく「KIMONO」「SHUJI」「ORIGAMI」「KENDAMA」の4つの体験イベントをメインに、加えてボランティア事業に興味を持った方へ事業の説明や質問の回答をしました。今回は約20名のJICA海外協力隊員とJICAエクアドル事務所スタッフとが文字通り一致団結し、2日間で約500名のエクアドルの方々に日本文化を体験していただきました。JICAイベントエリアの入り口にはオープン前から長蛇の列で入場までにかかる時間は約1~2時間。長時間並んでいただいたにも関わらず、最終的に入場できなかった方々も多くいらっしゃったことが心残りです。

JICAイベントエリアでは体験イベントを上記4つのエリアに分けて開催し、それを参加者がスタンプラリー形式で回っていくというもの。スタンプを4つ集めるとJICAオリジナルグッズを手に入れることができる仕組みです。

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私は「ORIGAMI」体験エリアを担当。気づけば他エリアを気にする暇はおろか休憩する余裕もなく、ただひたすらにORIGAMI教室を開催。そのような中で、どうしても「折り鶴」が欲しいという一人のおばあさんに出会いました。理由を尋ねてみると、原爆で亡くなった人たちに対して、千羽鶴を折り平和を祈る日本の慣習にとても感銘を受けているとのことでした。プレゼントさせていただいた「折り鶴」を見てとても喜ばれていた様子が印象に残っています。目まぐるしい2日間でしたが、それでも不思議と疲労感より充実感の勝る素敵な経験となりました。

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今回、多くのエクアドルの方々が日本人の礼儀正しさや勤勉さに対して尊敬の念を示してくださったことがとても印象的でした。それは日本の先人たちが時間をかけて紡いでくれた積み重ねの結果なのだと思います。そして、この糸を未来の日本人のために紡いでいくことも国際協力の大切な仕事なのだと気づかせてくれた貴重な2日間となりました。

改めまして、今回参加してくださった全てのエクアドルの人々に感謝申し上げます。

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