JICA海外協力隊の世界日記

エクアドル便り

No43. 豚を捌いて学んだ、人々のつながり

写真:自宅から車で30分の場所で雲海を見ることができます。

皆さん、こんにちは!青少年活動としてエクアドルで活動中の鈴木心大(こひろ)です。大学を休学し、協力隊に参加しています。今回は、私の任地の文化や人々について紹介します。

1. 任地 ボリバル県サンミゲル市

エクアドル中央部、アンデス山脈に囲まれた小さな田舎町が、私の任地です。
赤道直下に位置していますが、標高は約2600mと高く、年間を通して比較的涼しく過ごしやすい気候です。

サンミゲル市は、人と人とのつながりがとても大切にされており、地元のお祭りやイベントが頻繁に開催される、温かく魅力的な街です。

2. 豚を捌いて

サンミゲル市では、「チーマ」と呼ばれる、豚を一頭丸ごと屠畜し、家族や親戚で分けて食べる伝統的な行事があります。主に2月の祭りの時期や、親戚が集まる機会に行われます。
私は、エクアドルで共に生活しているホストファミリーのチーマに参加しました。日本でイメージする「家族」は多くても10人ほどですが、こちらでは子どもが多く、親戚も含めると30人から50人が集まります。
この作業は、若者が大人になるための一種の通過儀礼のような意味を持っており、今回、私もその一端を担わせていただきました。初めての経験で戸惑いや緊張もありましたが、非常に貴重な体験となりました。

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写真:大鍋で豚の油を煮詰める様子

その後は、部位ごとに丁寧に切り分けていきます。実際に作業に関わる中で、普段何気なく口にしている食材がどのように私たちのもとに届いているのかを、身をもって知ることができました。まさに「百聞は一見に如かず」だと実感しました。
この経験を通して、命の重さや、日々の食事への感謝の気持ちを改めて強く感じました。

3. 人と人との繋がり

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チーマは、一人で完結するものではありません。豚の解体から調理に至るまでの一連の作業は大変な労力を伴うため、家族や親戚一人ひとりが役割を持ち、協力して進めていきます。

この「共に働く」という経験そのものが、人間関係や家族の結束を強めていると感じました。初めて会う親戚も多くいましたが、一緒に作業をする中で自然と会話が生まれ、心理的な距離が縮まっていきました。
人と人との信頼関係は、こうした日常の積み重ねの中で築かれていくのだと実感しました。
このような大きな共同作業を通して、家族一人ひとりのつながりや結束を確かめ合う、それこそがチーマであり、サンミゲルに生きる人々の価値観そのものなのだと感じました。
これからも現地の人々の考え方や文化を大切にしながら、日々を過ごしていきたいと思います。

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