JICA海外協力隊の世界日記

フィジー便り

マーケティング隊員/活動2年目の葛藤 (1/2)

(写真)いつかの帰り道で見たうろこ雲

みなさんこんにちは。

日本は夏が過ぎ徐々に秋に向かう頃でしょうか。フィジーは乾季が終わりに近づき、雨季が迫りつつあります。と共に私の任期も残り4か月とちょっとに迫り、少しずつ活動の終わり方、区切りの付け方を考えるフェーズに入ってきています。

正直私の活動目標である『漁業組合の発展』というテーマは終わりがないので、「これをやったら目標達成」という明確なゴール地点は存在しないのですが、それでもやってきたことを振り返りながら少しずつ考えなければなりません。

単に「組合の発展」といっても意味合いは様々ですが、私の場合「収入を増やして自由に使えるお金をもっと手に入れる」という点を目標にしてきました。現在の組合は加入しているメリットが少なく漁師や組合スタッフでさえあまり加入することに意味を見出せていません。この現状では組織として意味がないのでは?という疑問から始まり、収入を増やして漁師たちに還元できるものを増やすことで組合としての意味合いを持たせようというのが私の活動の原点です。

ここまで組合の活動に関する色々なアイデアを提案すると共に、時には自分が主体となって活動を行ってきましたが、そこから「自分たちでやってみよう」という発想にはなかなか至りません。理由は彼らに聞いても直接は伝えてくれませんが、1年半の活動を見てきて読み取れるのは、これ以上自分達の手間が増えることは極力やりたくないという意思です。仕事に対するモチベーションが日本のように高くない国フィジー、低賃金で週6日働くスタッフにこれ以上の仕事量を持ち掛けるのは相当困難です。賃金を上げることに対して組合長は否定的な立場で、昨年まで無償で働いていた彼女らに賃金を支払うとなった時でさえ難航したと言います。こういった仕事に対するモチベーションが低い中で何かをやってみない?と提案しても動かないのは当たり前と言えば当たり前ですね。

そんな2年目のある日、組合から魚を買いたいというレストランのマネージャーが漁港にやってきました。ここから私の2年目の活動は大きく動くことになります。

話の続きは次回の投稿で!

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