JICA海外協力隊の世界日記

フィジー便り

マーケティング隊員/任期を終えて

(写真)帰国日の空港でのお別れの一枚。後ろの壁には「Moce Viti Sota Tale(「さようならフィジー、またね。)」と書いてあります。




こんにちは。マーケティング職種でラウトカ水産省に派遣されていた木村です。
「されていた」と書いている通り、2月3日をもって任期終了となり既に日本に帰国しています。最後の一か月は普段の活動に加えて帰国に向けた準備や最終報告に向けた準備も重なり慌ただしくしていました。なので少し遅くなりましたが、今回は活動終盤及び2年間の活動を終えた今の気持ちを振り返っていきたいと思います。

(写真)オフィスの一角にある写真ボードに自分の写真も貼ってもらいました。これで帰国後も顔を覚えててくれるかな。

私はこの2年間水産省職員として地元漁業組合の活動を支援してきました。特に収支記録や新たな活動の模索などをサポートしてきましたが、2年間で彼らの成長をしっかりと実感しています。しかし一方で新たに発生した問題も数多くあり、事実としてそれらの多くは未だに根本的な解決には至っていません。ここからどう頑張るかは彼らの自助努力に委ねられます。

特筆すべき新たな取り組みとしては、漁港外に魚の配送を始めたことが挙げられます。これが組合の収益増加に大きく貢献しました。だいぶ私が頑張りすぎてしまった感も否めませんが、彼らにしっかり引き継いで任期を終えることができましたので、何もない状態だった着任当初と比べると種から芽が出ている状態くらいにはできたんじゃないかなと思います。この成果は組合だけでなく、それを取り巻くフィジー水産業の将来にとって大きな一歩となったと信じています。
この件はさらなる今後の取り組みとして別の漁業組合との協業の話も持ち上がっていただけに、将来が楽しみな中での帰国となってしまいました。こればっかりはタイミングの問題なので仕方ないですね…

活動を取り囲む環境を振り返ってみると、やはり配属先であった水産省及び漁港の風景は私にとって宝物となっています。

水産省では毎朝8時から夕方4時30分までが勤務時間でした。自室で作業をするだけでなく、時には同僚とお茶をしながら雑談したり、大掃除やスポーツ大会をやったりと思い出の多いオフィスです。またオフィス2階からはラウトカ漁港及び遠方の島までの海域一帯を見渡すことができ、この景色が私は大好きでした。今ではこのオフィスを再度訪問するのが一つの夢となっています。

オフィスだけでなくそこで働く同僚たちもかけがえのない思い出です。協力隊の前任者は4~5年前が最後だったため久しぶりの日本人受け入れとなったはずですが、全員が快く迎え入れてくれました。独りで自室に籠っていると「一緒にご飯を食べよう」と声をかけてもらったり、休日には自宅に招いてもらったりと私がほぼ最年少だったこともあり、非常にかわいがってもらえました。フィジー国内外を問わず配属先との関係性に悩む隊員も少なくない中、このような配属先に巡り合えたことはとても幸運で感謝してもしきれません。

(写真)配属先オフィスから見た漁港の景色。様々な思い出が詰まった記憶に残る景色の一つです。


2年間の活動を通して一番の学びは何だったでしょうか。人によって答えは様々かと思いますが、私の場合は「人と人の関わりに"壁"はない」ということです。人によっては他人との間に壁を作って一定以上踏み込ませない人も一定数います。そういった人たちが悪いという事ではなく、そういった壁も所詮は人の意識によって作られるものであるという事です。私たちは言葉や肌の色が違っていても人である限り通じ合うことができます。私も着任当初は英語に自信がなく、職場唯一の日本人として同僚たちの間で一人浮いた気分でいました。しかし同僚たちに歓迎され、組合スタッフに頼りにされる中で心の"壁"は薄まっていきました。本当ならそんな壁などないのに自分への自信の無さから勝手にあるものだと思い込んでいたのです。


今ではフィジーに来る前より少し社交的になれたでしょうか。この2年間で最も変わったのは私自身かもしれません。

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