2026/02/20 Fri
分科会の活動を紹介します ~保健医療分科会~

2026年2月現在、ラオスでは51名の隊員が活動していますが、職種は26種類と多岐に渡ります。その中で、同じ職種や、職種は異なっていても類似する活動を進める中で、共通の課題や問題意識を抱える隊員が集まり分科会を構成し、個別の活動では解決が困難な事柄に対して、会として活動に取り組んでいます。
ラオスでは、コミュニティ開発の隊員が中心となるEEI分科会 、公衆衛生分科会、体育・スポーツ分科会などが設立されていますが、その中から今回は保健医療分科会を取り上げます。看護師や助産師、作業療法士等の医療系職種の隊員で構成され、今年度は計3度の視察出張や現場研修をおこないましたので、報告いたします。

【報告①:中央病院と地方病院がつながる環境づくりを目指して】 2025年5月26日と5月28日の2日間、分科会メンバー全員で首都のマホソット病院とセタティラート病院の視察を行いました。首都の中央病院から地方の県病院、郡病院とそれぞれの医療レベルの病院に隊員がいることを活かし、本来ならば実施困難である地方病院のスタッフが直接中央病院を視察するという機会を得ることができました。今回の視察では、中央病院での取り組みを直接見学、説明していただくことで国内でもトップクラスの医療水準を知ることができたと同時に、地方病院の現状をより具体的に中央病院に知ってもらう機会にもなりました。また、隊員同士や各病院の現地スタッフも交えて話すことで、今回の視察を今後の活動にどのように繋げられるかを相談することもできました。
【報告②:南部3病院での『感染予防・対策』への取り組み】 南部感染対策教育チームの4名は、2025年7月22日から25日までの4日間、首都のマホソット病院から感染対策教育担当者が、協力隊員が在籍する南部の3つの病院(サラワン県コンセドン郡病院・チャンパサック県病院・チャンパサック郡病院)を訪問し、現場での感染対策の現状を確認・指導しました。現地では病棟ラウンドを通して問題点を一緒に確認し、講義や手洗いデモを実施。中央病院と地方病院のつながりを深め、手指衛生や病院環境の改善ポイントを共有しました。2025年3月に終了した技術協力プロジェクト「病院の保健医療サービスの質および財務管理改善プロジェクト」で南部4県において保健医療サービスの質向上に向けて取り組んだ成果に加え、今回の学びを活かし、各病院のスタッフが主体となって継続的に取り組める体制づくりを今後もサポートしていきます。
※リンク先:病院の保健医療サービスの質および財務管理改善プロジェクト | ODA見える化サイト
【報告③:サワンナケート県での「母乳育児支援」と「新生児蘇生法」への取り組み】 2025年9月22日から24日までの3日間、サワンナケート県の2つの病院にて、母子保健チームの4名が活動しました。ラオス国内でも⺟乳育児の実施率が特に低いとされるサワンナケート県の現状を踏まえ、⺟⼦⼿帳を参考に⺟乳育児における啓発活動と医療従事者の技術⼒向上を⽬的としたものです(なお、ラオスでは1995年にJOCVが初めて母子健康手帳を導入し、今ではラオス全国にて約7割の妊婦さんに配布され、使用されています)。また、新⽣児蘇⽣法に関する基本的な知識と技術の確認‧強化を図ることも⽬的としました。本活動では講義のみならず、実技を取り入れたトレーニングを実施し、知識の向上と臨床現場での即応力の双方を強化するものとなりました。なお県病院のカウンターパートを指導者として巻き込んだことで、カウンターパート自身の成功体験に加えて、指導者育成や病院間連携の基盤構築にもつながりました。これは、県病院が地域における教育の中核機関として機能することを示しており、協力隊が離任した後も続く長期的な人材育成に寄与すると考えています。
2026年度は、母子保健活動の第2弾として「母子栄養・離乳食」を予定しています。
※リンク先:世界の母子手帳 | サバーイサバーイlaos日記(大竹 恵実) | JICA海外協力隊の世界日記
以上、今回は保健医療分科会の活動を紹介いたしました。
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