JICA海外協力隊の世界日記

ラオス便り

私の活動を紹介します ~水質検査隊員の日々~

サバイディー(こんにちは)! JICA海外協力隊の希少な職種である『水質検査』隊員の髙梨大樹と申します。私は、北部の観光都市としても有名なルアンパバーンにある、県水道公社浄水場で活動しています。ちなみに希少と言いつつもラオスでは現在3名の水質検査隊員が活動中です。今回は、水質検査隊員の活動について紹介したいと思います。

私の活動するルアンパバーン県水道公社は県下に安全な水を安定的、また持続的に供給する組織で、23項目からなる水質基準を遵守することが求められています。水質基準を測定する機材はJICAから供与されていますが、それ以外の一般的な測定機材や、水質管理スタッフの経験が不足しているという課題があります。私の活動は、水質検査の手法や機器の使用方法や、得られたデータの管理・分析方法についての指導を行い、検査全体のレベル向上を図ることです。

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ラオスにおける水道分野の課題として、まず都市部と地方の格差があります。都市部の水道普及率は約80%で比較的安定して水が供給されていますが、村落部を含める全国の普及率は30%程度です。人口密度が日本に比べるととても低いため、村落部のインフラ整備はハードルが高いです(日本の村落部の設備更新もこの先どうなるのでしょうか…)。 また、水道公社が守るべき水質基準は飲料水を意識した数値になっていますが、たとえば大雨が降った場合など、原水(浄水処理前の天然水)の急激な変化に対応できず水質基準を満たさない水が送られてしまうこともあります。供給する側もされる側も、水道水=飲料水の認識が低く、生活用水としての使われ方にとどまっています。このような、ニーズと法基準値のミスマッチも、今後クリアにすべき課題の一つと感じています。当然ながら、飲料水と生活用水では生産コストが異なります。

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僕がいるルアンパバーン市はルアンパバーン県の県都です。市内以外にも水道や浄水場があります。上記の写真は他郡に視察で訪れた時の様子です。浄水場の運転管理や水質検査に問題がないか確認しています。最後にラオス語で講評を行います。様々な点で意見交換やアドバイスができたので、視察に行ってよかったと思う反面、毎晩のキンビア(歓迎の飲み会)で我々水質課スタッフはグロッキーでした(笑)。

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先にも述べましたが、ラオスには水質検査隊員が3人います。それぞれの任地で合同の視察会、勉強会を実施しています。3人の水質検査隊員は、それぞれバックグラウンドが違いますが、抱えている悩みは似ているので、お互いに相談することができて助かっています。上の写真は、ビエンチャンで開催した勉強会の様子ですが、いつも明るく和気あいあいとした雰囲気で実施しています。

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またルアンパバーンには、現在7名の様々な職種の隊員がいます。上の写真は、先日ルアンパバーン子ども文化センターの子どもたちが浄水場見学に来てくれた時の様子です。ルアンパバーン水道公社にとって初めての試みだったようですが、職員たちは楽しそうに子供たちに浄水場のことをたくさん教えていました。こういう見学は、現場職員の良い刺激にもなるので、たまに実施すると良いと思います。また、協力隊員はこのように、他業種でも連携できるのが良いところだと思っています。

まだまだ足りないことばかりですが、開発途上国でありながらラオス国民は困窮しているようには見えません。温暖な気候で農作物が育ちやすいからなのか、助け合いの文化があるからなのでしょうか。むしろ精神的な豊かさにおいては、日本国民より余裕があるように感じます。寿命は日本人より短く、医療体制も教育事情も娯楽施設まで、まだまだ改善の余地はたくさんありますが、果たして何が発展なのか何が幸せなのかと思う次第です。

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