JICA海外協力隊の世界日記

マレーシア便り

2_私がヒジャブを被る理由

マレーシアに障害児・者支援で派遣中のNaimahこと、島田奈緒です!

ヌグリ・センビラン州にある小学校の特別支援学級で活動しています。

配属先に赴任して、約2カ月が経ちました。のんびりゆったりマレーシアの文化を味わいながら、毎日楽しく活動しています!

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tudung1.jpg

私は、日本人ですしイスラム教徒でもないですが、ときどき、このようにヒジャブ(マレーシアではTudungと呼びます)を被って出勤しています。

今回は、マレーシアのヒジャブ文化と私がヒジャブを被る理由について執筆してみようと思います。

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マレーシアは多民族・多宗教の国ですが、イスラム教は国教とされています。マレー系の人々は、法律上「マレー人=イスラム教徒」 と定義されています。なので、マレー系の女性は日常的にヒジャブを身につけています。

3か月のマレーシア生活を経て、ヒジャブは「宗教的な義務」というだけでなく、ファッション・アイデンティティとしても親しまれている印象を受けています。

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私がヒジャブを被る1つ目の理由は、「任国に溶け込みたい!」という思いがあったからです。

協力隊としてマレーシアに来る前、私が決めていた目標の1つです。

溶け込みたいと思いつつも、マレーシアは日本と同じアジア。アフリカや中南米の隊員に比べると生活ギャップは小さいという印象があり、「協力隊らしい海外文化を体験できるのだろうか?」という思いも正直ありました。それでも、私はマレーシアらしさを味わいたいと思い、ムスリム女性が日常的に身につけているヒジャブを体験してみることにしました☺

ただ、「宗教的に失礼にあたらないのか」という迷いも大きく、何度もマレーシア人の同僚や友人に尋ねました。しかし、誰に聞いても、「もちろん、被っていいよ!」とむしろ嬉しそうに勧めてくれました。

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2つ目の理由は、会話のきっかけが増えるからです。

ヒジャブを被るようになってから、マレーシアの人々と距離が縮まり、会話のきっかけが増えました。

私が初めてヒジャブを被って出勤した日、まだお話したことない先生や子どもたちも「Cantik!(きれい!)」と声をかけてくれました。自分がアイドルなのではないかと勘違いするくらい一緒に写真を撮りました(これは協力隊あるあるですね(笑))

日本で海外から来られた観光客の方が着物を着ている姿を見たとき、日本の文化を楽しんでくれていることに嬉しくなり、つい声をかけたくなってしまいます。それと同じような気持ちでいてくれているのかな?と感じています。

また、ヒジャブを被っていると、子どもたちから「先生の宗教はイスラム教なの?」と聞かれることがありますが、「マレーシアの文化が好きだから体験しているんだよ」と答えています。そうすると、「私も日本の文化が好きだよ!」と教えてくれます。その次の日に、日本の挨拶を自分で調べて、話しかけてくれたときはとても嬉しかったです。

ちなみに、子どもたちも基本的にはこのように毎日ヒジャブを被って登校しています。

seito.jpg   生徒.jpg 

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3つ目の理由は、毎日の服選びが楽しくなるからです。

ヒジャブを被ると、顔色がぱっと明るくなります。ヒジャブの色に合わせて、メイクをしたり、服を選んだり・・・おしゃれの幅が広がったようで、とっても楽しいです!!

ヒジャブには多様な種類があり、おしゃれなマレー系の人たちは複数のスタイルを揃えて、素材や形に合わせて巧みにアレンジしています。ピンにも蝶やリボンなど可愛いデザインがあり、その組み合わせによって印象が大きく変わります。

日本でいうヘアアレンジを楽しむような感覚で、日々の装いに合わせてヒジャブを選んでいる姿を見ると、文化としての奥深さを感じます。

ただ、正直・・・暑い!!そして、ヒジャブを被るのは簡単ではないので、時間がかかります・・・。

特に、体育の授業の日など運動するときに被ると、暑くて疲労感が倍増します。「暑かったら外してもいいよ」といつも同僚が声をかけてくれます。その優しさに甘え、体育の授業がある日や、朝早く起きられなかった日は、被りません・・・

その時に気分で被ったり、被らなかったり・・・そんな風に気まくれで、ヒジャブ文化を楽しんでいます☺♬

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ちなみに、ヒジャブの下にはAnak tudung(アナッ・トゥドゥン)というインナーキャップを被ります。

Anak tudungはヒジャブが滑り落ちるのを防いだり、形を整えたりするために、基本的に皆さん被っています。Anak tudungにも種類がたくさんあり、その一つにNinja(忍者)と呼ばれるものもあります。名前の通り、首まで覆い、顔周りをしっかりとぐるっと覆う形が忍者の頭巾のようです。

先日同僚と一緒にユニクロに買い物に行った際にも、Anak tudungが売られていました!!(マレーシアにはユニクロがあります・・・!)なんとAnak tudungAIRismを発見!!!これは革命!!!

しかし、マレーシアではユニクロ=高いというイメージがあり、AIRism Anak tudung はそんなに流行っていない模様・・・。ちなみに値段は39.90RM(日本円で1500円ほど)。しかし、同僚は、「AIRism、暑くなくて大好き!」と大絶賛!!

ユニクロ.jpg

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まだまだマレーシアに来て約3カ月。マレーシアの文化をたくさん味わって、濃い協力隊生活を送りたいと思います!

拙い文章でしたが、最後まで読んでくださった方がいましたら、ありがとうございます。

Jumpa lagi!(また会いましょう!)

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