JICA海外協力隊の世界日記

マレーシア便り

#10 ココナッツ無しにマレーシアは語れない

”Lama Tak Jumpa!

(ラマ、タッ、ジュンパ!)”

「お久しぶりです!」

理学療法士隊員の三井健司です。マレーシアの道を歩けば必ず目にするもの「ココナッツ」。渡航して8ヵ月経ち見慣れていましたが、ふと『何故こんなにココナッツが多いのだろう?』と疑問に思いました。ココナッツとマレーシア、調べてみると沢山の用途で使われており、生活には欠かせない物であったということが分かりました。多様性に富むココナッツの使い道を紹介します。

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1.ココナッツウォーター

 若い実を割って中の水を飲むシンプルな飲み物です。中に白いゼリーがありそれも含めてほんのり甘く爽やかで美味しいです。マレーシアの人はお腹を壊した時にお腹を休ませるために飲みます。サバ州サルットでは真っ黒になるまで実を焼いてホットウォーターにして飲む習慣もあるそうです。

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2.ココナッツミルク

 ココナッツを原料とした植物性飲料です。乳状の液体をしていることから、植物性由来の牛乳代替品(プラントベースミルク)として活用する方が増えています。ココナッツミルクは、料理に取り入れることで、まろやかな風味と味わいを持たせることができます。タイやマレーシア、インドネシアなどの東南アジア料理には、ココナッツミルクを使用しているものが多いです。ナシレマッ、レンダン、クトゥパッは代表的な食べ物です。どれも美味しい!!

3.ココナッツオイル

 中鎖脂肪酸が多く含まれており体にため込みにくい油として知られています。最近はダイエットに取り組む方がコーヒーや紅茶に入れているというトレンドもあるようです。美容ではビタミンEが豊富であり肌への浸透も良好なことより保湿やニキビ予防目的で使用する方もいます。


4.グラマラッカ

 グラマラッカはココナッツの樹液を原料にして作られた「椰子黒糖」です。ミネラルが豊富に含まれており、味も濃厚で深みがあるため、マレーシアの人々はスイーツや料理に使っています。ジャムの一番人気「カヤジャム」には欠かせません。

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5.民芸品

 椰子の実のお面、サルや鳥の置物、楽器、プランターなどに使われています。葉を使って団扇(うちわ)を作っている地域もあります。


6.ヒンドゥー教のお祭り

 ヒンドゥー教では果物をお供えする文化があります。特にココナッツは果物とは別の神聖なものとして扱われており、割ると中に真っ白い果肉と透明な水が入っていることに由来しています。お祈りの儀式で使われます。

7.その他

 ココナッツの皮を燃料にする、天然発酵させてお酒にする、葉をマットや屋根材として使う、その様なことにも使われます。


深く掘り下げればもっとありそうですね。

知らない所でココナッツはマレーシアの中に溶け込んでいて、重宝されていることが分かりました。沢山ある反面、ココナッツの実(重くて固い)が上から落ちてきて人の頭に当たり、重症を負ってしまったり、亡くなってしまう事故も時に起こります。それ故、急に雨に降られてもココナッツの木の下で雨宿りするのはとても危険です!来られた際は気を付けてください。

お読みいただきありがとうございました。それではまた次回にお会いできるのを楽しみにしています。

”Jaga Diri Baik-baik‼(ジャガ、ディリ、バイバイ‼)”

「自分を大切にお過ごしください!」

スランゴール州クアラ・クブ・バル 理学療法士 三井健司

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