JICA海外協力隊の世界日記

ミクロネシア便り

配属先紹介~チューク州 ザビエル高校~

こんにちは。

私が活動しているザビエル高校をご紹介します。

1549年は、フランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸し、日本に初めてキリスト教が伝えられた年です。このザビエルが創設に関わったイエズス会の米国東部管区が運営しているのが、ミクロネシア連邦チューク州ウエノのマブチヒルにあるザビエル高校です。イエズス会の高校は日本にも4校あり、大学では上智大学がその系譜にあたります。本校からも毎年2名の生徒が、指定校推薦で上智大学へ進学しています。

校舎には、第2次世界大戦中に旧馬淵組が建設した旧日本軍の通信所の建物が使われています。そのため要塞のように頑丈で、壁や屋上には今も爆撃の跡や弾痕が残っています。この由来から、学校のある丘は地元で「マブチヒル」と呼ばれています。

マブチヒルには、寮生活を送る男子生徒と常勤の教職員が居住しています。一方、女子生徒は実家やホームステイ先から、約10kmの悪路をスクールバスで通学しています。

卒業後、生徒の多くはアメリカの大学へ進学します。ミクロネシア地域の学生向けに、米国連邦政府や各大学から奨学金が支給されており、それらを組み合わせて進学します。上智大学に進学する生徒は、授業料・生活費・渡航費をすべてカバーする給付型奨学金を利用しています。

生徒はミクロネシア連邦の4州にとどまらず、パラオ、サイパン、マーシャル、フィリピン、フィジー、キリバス、ハワイなど、大洋州のさまざまな地域から集まっています。全校生徒は約180名、教職員は約20名です。教職員も多国籍で、アメリカ出身者が最も多く、フィリピン、インドネシア、ミクロネシアなどから来ています。また、神父が2名、修道士が1名在籍し、日常的な宗教活動の中心を担っています。アメリカ人教員の多くは、任期1年のイエズス会ボランティア制度で来ている若者で、毎年夏に多くの先生が入れ替わります。

開講科目は、全学年で英語、文学、数学、理科、社会、キリスト教があり、日本語は12年生のみ履修します。体育は毎日放課後に行われていますが、教科には含まれていません。授業は日本と同様に、1コマ50分で16時間が基本です。1クラス2030人と少人数のため、目が行き届きやすい環境です。

新入生歓迎会、文化祭、体育祭、パーティなどの行事は、担当教員と生徒会役員が話し合いながら、生徒自身の手で企画・運営されます。当日もすべて生徒が主体となって進行し、教師は参加者として関わります。小さなコミュニティではありますが、生徒の自主性と実行力には目を見張るものがあります。

生徒たちはいつも笑顔で、些細なことにも喜びを見出し、日常を大切にしながら生活しています。最近では、授業で教えていない生徒からも日本語で挨拶されることが増えました。夕方に「おはよう」と声をかけられることもありますが、そのときは私も「おはよう」と返しています。

任期も残り9か月となりました。生徒たちに何を残せるのかを日々問い続けながら、この貴重な時間を大切に過ごしていきたいと思います。

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