JICA海外協力隊の世界日記

ナミビア便り

#22_「カナガワビエンナーレ国際児童画展」結果発表♪

 カリビブという町で中高生に主に数学を教えている渡辺です。

 本日は、#09_「カナガワビエンナーレ国際児童画展」応募で紹介した神奈川県が主催する児童画展の結果発表が先日あったためご紹介させていただきます。

 結果は応募した4名中、写真に写っているGr10(高校1年生)のRebecca(レベッカ)が『自然は美しく、平和』という作品で見事カナガワ賞を受賞しました。おめでとう!!そして審査員の皆さま、遠い国から選んでいただきありがとうございます。

 

 以下本人に、作品に込めた想いや今の気持ち等をインタビューさせていただきましたので、インタビュー形式で紹介させていただきます。

Q1.入賞おめでとう!改めて、作品について聞かせてください。この絵にした理由は何かな?

A1.私が好きなことをただ描きたかったからです。時間がある時は、音楽を聴いたり、読書したりして過ごすことが好きです。また緑が好きで、自然の緑に囲まれていると落ち着きます。だから私が好きなこと全部を絵に入れました。

Q2.そうなんだ!では、絵を描いていた間は何を考えていたのかな?

A2.特にこれといったものは考えていませんが、やっぱり緑はいいなということは改めて思いました。緑は私たちに新しい生命と希望を与えてくれるからです。あとは、ナミビアにも日本のように四季があるけど、それぞれで違う顔を見せてくれるのが面白いです。

Q3.そうだね。季節はどれが一番好きなの?

A3.やっぱり春ですね。花も何もかもすべてが新しく変わるからです。

Q4.そっか。改めて、今回の結果を聞いての率直な気持ちは?

A4.まさか入賞できるなんて、本当に驚いています。結果を聞いた時は嬉しかったし、誇りにも思います!ただ、ちょっと悲しかったかな。。。

Q5.どうして?

A5.だって、自分だけ受賞したから。他の3人も一緒に受賞できたらもっと嬉しかった。(なんて模範回答なんだ...)

Q6.最後に、日本語クラスも一生懸命やっているけど将来は何%くらい日本に行きたい?

A6.1000%!自分の夢だから。それと歯医者にもなりたいから、日本の大学で歯学を専攻できれば一番理想かなと思います。後、できればお願いがあるんですが、先生は先に日本に帰ると思うけど私たちを待っていてください。それとその間に私の将来の旦那さんを探しておいてください!(善処します( 一一)。。。)

と彼女の作品への想いや日本に行きたいという願いが伝わるインタビューでした。

 彼女は校内では成績も常にトップ3に入る程優秀で、また過去の世界日記やナミビア通信でも少し触れましたが、時間を守り、約束も忘れないといった気質が日本人に似ているなと感じることが多いため、心の底から日本に来て欲しいなと思う一人です。

 また、他の3人も今回は残念ながら受賞を逃しましたが、レベッカ同様、何事にも一生懸命な頑張り屋さんたちで、心の底から日本に行きたいと常日頃言っているため、帰国後もその実現に向けた活動を個人的に続けようかなと思います。2年という期限付きのボランティアで来ているため、活動開始当時はただ漠然と活動が終わり自然と関係も切れ、それぞれが元の生活に戻るだけかなと思っていました。しかし、自分の人生でもそうそう出会わないような、帰国後も夢の実現のために何かサポートしたいと思わせてくれる彼女たちにここナミビアで出会えて、本当によかったと思います。

 最後に話は少し変わりますが、上の写真は『ジャカランダ』という南米を原産とする花で、春~初夏にかけて花を咲かせます(ナミビアは南半球であるため、9月下旬~11月頃)。最初、ナミビアに着いた際は”砂漠”で有名な国だけあって、目に飛び込んでくるのが岩や砂の色ばかり、生命が躍動しているという感じを全く受けませんでした。しかし、約2年前にたまたま訪れた町でこの花に出会った時は、普段花を愛でるという習慣がなく、そういった感性が著しく欠如している自分でも、その鮮やかさに「キレイだな」と目を奪われたことを今でも覚えています。ナミビアには桜はありませんが、咲く季節と色の鮮やかさから、勝手に”ナミビアの桜”と呼んでいます(ちなみにこのジャカランダ、インターネットの情報によると、日本国内では日南市南郷町でのみお目にかかれるそうです。知りませんでした。帰国したら行ってみようと思います)。

 自分の活動期間も残すところ僅かとなり、彼女たちにはお別れを告げなければいけません。ただどれだけ辛い冬を迎えても、いずれは春が来ます。春は新しい生命と希望を与えてくれる季節です。そして、出会いの季節です。お別れは寂しいですが、とにかく悔いのないように帰国後も自分のできることを精一杯やろうと改めて決意しました。次は満開の桜の下で彼女たちに出会える日を夢見て。

 さて、入賞した作品ですが2025年7月20日(日)~8月31日(日)まで、神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすプラザ)で展示され、その後9月以降の2025年度内は神奈川県内の会場で巡回展が開催されるそうです。他の国からの入賞作品も数多くございますため、お時間ございましたら足を運んでみてください。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ