JICA海外協力隊の世界日記

ナミビア便り

#13_雨期

みなさん、こんにちは。

私はオチワロンゴという、首都から北へ約250㎞離れたところにある町でPCインストラクターとして活動しています。250kmは東京から浜松までとほぼ同じ距離です。

オチワロンゴに限らず、ナミビアの国土の大部分はとても乾燥していますが、この頃は雨が降る日が多いです。

これは、先日職場の同僚が撮ってきてくれたオチワロンゴからオウチョという町への道路の様子です。水たまりの面積の大きいこと!でも30分、あるいは1時間くらいでかなり水は引くとのことでした。

この日はたまたま激しい雨が少し長めに降ったのでこのようになりましたが、たいていは雨が降っても数分から十数分で止んでしまうので、ナミビアに来てからはまだ傘を使ったことがありません。

激しい雨は雷を伴うことも多く、遠隔地では停電したり携帯電話やインターネットなどのネットワークが使えなくなってしまうようです。幸いなことに、オチワロンゴではそのようなことはあまりありません。先日は屋根に当たる雨音がうるさいので外を見てみたら、小さい氷の粒が地面をポンポン転がっていました。体温以上の気温が一気に20℃台にまで下がるのも納得です。

雨が降ると今まで何もなかったところに急に花が咲きます。正確には、何もなかったところから急に芽が出て花が咲くわけではなく、それまでも地べたに這うように草が広がってはいたのです。地面と同化していた白茶色の枯草が水分を補給して緑色に変わり、花を咲かせます。それが、最初の写真です。半年以上枯れた状態が続いても数分の雨で生き返るところに、自然のたくましさを感じます。

こちらは家の前の道路わきの様子です。こげ茶の丸くて平らなものはカボチャの種くらいの大きさで、そのうちのいくつかは双葉が出ていました。なかには本葉が出ているものも見つかりました。しかし、茎が伸びて本葉が何枚もついたものはまだ見たことがありません。たくさんの種を落としても、その種から木にまで成長する確率はとても低そうです。

これが成長した木です。ジャカランダといって、紫色の花をたくさんつけます。ジャカランダを桜のようだという人もいるようですが、桜と違って花弁が一枚一枚わかれているのではなく筒状の合弁花で、大きさもサルビアよりひと回りくらい大きいので、風が吹いても花吹雪は見られません。また州内にある川はすべて涸れ川で、巨大な水たまりができるような雨が降った時にだけ水が地表に短時間現れるだけなので、花筏ももちろんありません。

jakarandaTree.jpgのサムネイル画像

昨年の今頃は雨期がそろそろ終盤となり、秋冬に向けて涼しくなる前にまた30℃後半にまで届くような暑さの日々が戻ってきました。今年の雨期はもう少し続いてくれないかな、とひそかに願っています。

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