2025/01/24 Fri
人 生活 自然
シンプルな暮らしと自然に癒される【保健師/執筆者自己紹介②】
¡Buenos días! (おはようございます!)
2023年度3次隊、保健師隊員の幾瀬祐里です。現在、ニカラグア南東部の小さな田舎町「ヌエバ・ギネア市」で生活しています。配属先はSILAIS Zelaya Central(セラヤセントラル保健管区事務所/日本の保健所に相当する機関)です。私は生活習慣病対策をメインに取り組んでおり、医療者や住民向けに健康講座や研修を実施するのが主な活動です。
↑配属先のSILAIS Zelaya Central
今回は、この町の紹介と少し不便ながらも楽しい私の日常についてお伝えしたいと思います!
1 ヌエバ・ギネア市の魅力
ヌエバ・ギネア市は豊かな自然と農業が特徴の町。熱帯雨林に囲まれ、トウモロコシや豆類などの農産物が地元市場に並びます。1950年代に開拓された新しい町で、多文化的な雰囲気も魅力的です。首都マナグアからの道のりは5~6時間と長いですが、旅の途中で広がる美しい自然も楽しみの一つです。
中心街の様子
中心街から少し離れた地域
2 自然と暮らす毎日
私の住むアパートの下には大家さんの庭が広がり、毎朝鳥たちの鳴き声で目が覚めます。特にペットとして人気のキホオボシインコ(ローラ)が賑やかで、「ボニータ!ボニータ!(かわいい!かわいい!)」という声が庭に響きます。
「ボニータ!」と叫ぶインコ
シンプルだけどおいしいニカラグアの伝統料理
トルティーヤ(ニカラグアの主食で、トウモロコシ粉を使った平たいパン)、フリホーレス(煮たり炒めたりした赤豆)、コハーダ(ニカラグアで良く食べられる柔らかいフレッシュチーズ)、クレマ(サワークリームに似た乳製品)
3 町に着くまでが冒険
マナグアから町へはバスで6時間。乗車中は地元の人々と話したり、道端で売られる「ケシージョ」(温かいトルティーヤにチーズを包み、玉ねぎとクリームをかけて食べる)を楽しむことが日常です。珍しいアジア人ということで、「どこから来たの?」と声をかけられることも多く、親切な人々との交流を楽しんでいます
マナグアへ向かう道路の様子
ヌエバギネア市のバスターミナル
4 心温まる料理と交流
職場では毎朝、一品ずつ持ち寄って朝ごはんを食べる習慣があります。定番の「ガジョピント(豆ごはん)」やトルティーヤ、ケソ(チーズ)にアボカドや卵が加わる、シンプルながら満足感のある食事です。
地元の人々の温かさも魅力で、「これ食べて!」と果物や手作り料理をよく分けてもらいます。
この日は誕生日会。みんなで朝ごはんの準備。
少し焦げたトルティーヤとニカラグアの伝統蒸し料理ナカタマル(日曜日の家族の朝食や特別なイベントで食べられることが多い)
ナカタマル(トウモロコシ粉の生地に豚肉や鶏肉、米、ジャガイモ、トマト、玉ねぎを詰めてバナナの葉で包み、蒸して作られる)
5 雨の多い町での工夫
ニカラグアは雨季と乾季の2つの季節があり、大部分の地域では明確に区別がつきます。しかし、私の住むヌエバ・ギネア市は年間を通じて非常に雨が多く、高湿度の熱帯雨林地帯に近い気候です。そのため、あまり雨季と乾季の区別がありません。湿気が多く洗濯物が乾きにくいですが、気候に合わせた暮らしを楽しんでいます。
雨が降った後は水たまりだらけ
6 週末はユカ畑で農作業
同僚の家族が営むユカ畑で、週末に雑草取りやトルティーヤ作りを手伝うことがあります。日本ではできない経験でとても新鮮です。
広大なユカ畑
コーヒー豆を挽いている様子
ニカラグアでの生活を始めて約1年。当初は日本との違いに戸惑うこともありましたが、今ではこの生活がとても好きです。「便利さ」がなくても、心豊かに暮らせることを日々実感しています。
次回は任地でのボランティア活動についてお伝えします!
ではまた!
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