JICA海外協力隊の世界日記

パラオ便り

【イボバン実験室】全学年の授業を1人でまわす1日

Alii! 理科教育隊員の三浦です。

待ちに待ったインターセッション(3週間の長期休み)に入ります。

実は2月は私にとって、2年間で最も大変な1か月でした。
同僚の理科の先生が身内の手術の付き添いで1か月以上フィリピンに行ってしまい、不在の間、私が1人で4学年分の理科を全て担当することになったのです。

今回は、私の怒涛の2月の1日のスケジュールを紹介します。

※このようなケースは協力隊員としては稀なケースだと思います。1つの良い経験としてご覧ください。

パラオの朝は日本より早めに動きだします。
毎日の出勤時間は7時30分、その後7時45分には朝会があります。
私の高校では、毎朝国旗と州旗を掲揚し、国家を歌い、モデグゲイ教のお祈りをします。

8時からの1時間目は空きコマ。
8時45分には2時間目、12年生の物理学です。(代打授業)
私は大学では物理学を専攻しており、日本の高校でもずっと物理を教えていたので、久しぶりの物理の授業はやはり楽しいです。
12年生は最高学年であり、授業態度も素晴らしい!
私の拙い英語の説明でもしっかり聞いてくれて、本当にありがたかったです。

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休むことなく、9時30分からは11年生の化学。(代打授業)
こちらのクラスは、とにかく明るくやんちゃ。
代打の期間は、実験や映像授業を中心に行いました。

さらに連続して10時20分からは10年生の生物学。
このクラスは私が1年目から担当しているクラスなので、もうすっかり気心が知れている関係です。
私の高校には、生物実験用の道具が少ないので、今年度はあまり実験をたくさんできていません。

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ランチタイム後は、9年生の環境科学。
今学期はパラオの動植物(パラオの固有種)についての調べ学習を中心に行い、2月は最終プレゼンの準備の真っ最中でした。
PowerPointの使い方も、3学期でバッチリマスター!
発表時に試作品として出す、パラオのタロイモを使ったオリジナルピザも作り、楽しく学習。
最終プレゼンは、グループで30分のプレゼンができるまでに成長しました。

13時30分になったら、ようやく授業が終わり、ここから勤務終了まで次の日の教材準備に入ります。
日本で働いていたときは、多くの高校生は大学受験があるので、基本的には教科書を進めていけばよかったですが、パラオに来てからは『いかに生徒を集中させるか、興味を持ってもらうか』が大きな課題になりました。

ここまで忙しいのは日本の学校で勤務していたとき以来で、1か月間かなり過酷でしたが、とても良い経験になりました。
パラオ人の理科の先生は、3学期の最終試験前に無事帰国し、「授業を代わりにやってくれたお礼だよ!」とフィリピンのお土産もたくさん買ってきてくれました!

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