JICA海外協力隊の世界日記

パプアニューギニア便り

現地の田んぼで、学びが芽吹く 〜PNGの高校生と協力隊員がつくりあげた稲作実習〜

こんにちは。JICAパプアニューギニア事務所 ボランティア調整員の武藤です。
今回は、首都ポートモレスビー近郊で行われた、協力隊員の活動の一コマをご紹介します。


7月、首都郊外にある農業高校の生徒10名が、台湾の支援を受けた農場で校外稲作実習を行いました。
収穫から脱穀、精米、さらには種籾の保存や直播体験まで、生徒たちは実際の農作業を体験しながら、
多くの学びを得ることができました。


この実習の背景には、JICA海外協力隊 鈴木健斗隊員の存在がありました。
配属先の教員とともに国立農業研究所(
NARI)を訪れた際、
偶然出会った台湾の農業専門家とのご縁から実習の話が持ち上がり、
鈴木隊員が間に入り、調整を進めることで実現に至りました。

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協力隊だからできる「つなぐ」役割
今回の取り組みで印象的だったのは、「教える」だけでなく、「つなぐ」「整える」「機会をつくる」といった、
協力隊員ならではの立ち回りが存分に発揮されていたことです。
実習当日は、台湾の農業技術者の協力のもと、生徒たちは農機の説明や水田での収穫・脱穀などに取り組みました。
初めて目にする機械や技術に、生徒たちの表情は真剣そのもの。
分業で作業を進める様子や、道具の使い方に注意を払う姿勢からも、彼らの学ぶ意欲が伝わってきました。

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限られた時間で、未来につなぐ
鈴木隊員は任期が間もなく終了する予定です。
その中で、「自分がいなくなった後も、生徒たちが学び続けられるように」との思いから、
農業実習を通じた
仕組みづくりを意識して活動していました。
実習後、学校の教職員も刺激を受けて、
JICAの教材『陸稲ハンドブック』を活用して授業の内容を見直すなど、
活動の波及効果も生まれています。

現地とともに築く協力隊のかたち
現場で汗を流す協力隊員の姿を見ていると、「現地に入り込む力」や「人と人とをつなぐ柔軟性」がいかに大切かを実感します。
専門知識だけではなく、その土地の文化やニーズを尊重しながら、共に前に進む力。それが協力隊の大きな魅力です。

協力隊への参加を検討している方へ
こうした「裏方のようで実は核となる役割」を担うことも、JICA海外協力隊の活動の一つです。
活動の形は人それぞれ。けれど、現地の人たちとともに歩み、課題を一緒に乗り越える経験は、
間違いなくあなた自身の力にもなります。

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※鈴木隊員は左から3番目

あなたの想いが、現地と未来をつなぐ力となります。
そんな経験を、あなたもしてみませんか。

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