JICA海外協力隊の世界日記

パプアニューギニア便り

産科に男性助産師!?「PNGの医療事情」

パプアニューギニア東ニューブリテン州ココポにある
セントメリー病院ブナポへに派遣されている看護師隊員の岡田です。


首都での現地訓練を経て、いよいよ活動が始まりました。

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私の活動先の病院はカトリック団体が運営しており、看護学校、看護大学、病院、保健センターなどを併設しています。
病院全体の職員数は170名で、そのうち看護師(コミュニティヘルスワーカー)も含むと104名が勤務しています。
外科・内科・産科・小児科・救急科の診療を受けることができます。
現在は産科外来へ配属され、妊婦検診や村での集団ワクチン接種などに同行しています。
ポリオワクチンの接種やアルベンタゾールという駆虫薬の配布をしています

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月曜日から水曜日は妊婦検診、木曜日は初診、金曜日は新生児外来を行っています。

驚いたことにPNGでは男性助産師が存在しており、
私が活動している外来でも男性のスタッフがいます。

日本では『産科に男性助産師!?』と驚かれるかもしれませんが、
海外ではPNGに限らず男性助産師の存在というのは認知されているそうです。
また木曜日はSTIカウンセラーというHIVや梅毒などの性感染症を専門に指導するスタッフが
外来の妊婦へ啓発活動を行っています。 

このように公的にサービスを受けることができる人々がいる一方で、
遠隔地の村ではヘルスポスト(簡易な診療所)しかない場所も存在します。
病院やヘルスセンターのように整った施設ではなく限られた設備しかありません。
そのため病気の早期発見が遅れ、合併症があれば母親は非常に厳しい状況に直面します。
またスタッフが不足しており、備品やPPE(個人防護具)が十分に揃ってないこともあります。
その結果が母体死亡の増加の原因の一因となっており、厳しい状況が現在も続いているそうです。

日本は国民皆保険制度があり、誰もが平等に医療を受けることができる一方で、
世界では医療を必要としていても受けられない現状があることを改めて知る機会になりました。

これからも日本とPNGの医療の違いについて様々な発見があると思いますが、
自分が経験してきたことを活かし、人々の必要としている医療につながる活動をしたいと考えています。

◇◆お知らせ◆◇
2025年度秋募集 長期派遣マイページ登録スタートしました!
応募期間は2025年9月12日(金)~ 2025年10月14日(火)日本時間正午です。)

「自分の力を、誰かのために」、「異文化の中で、本気のチャレンジを」
そんな思いを胸に、世界に飛び出すチャンスがここにあります。
なかでも、パプアニューギニアは魅力いっぱい! 豊かな自然人々の笑顔
そして皆さんの力を必要としている現場がたくさんあります。
教育や保健、農業、コミュニティ開発など、あなたの経験を活かせる場所が待っています。

現在、パプアニューギニアからは7件の要請が掲載されています。(9月19日に追加の掲載があります)
その中には3つの小学校からの派遣要請が掲載されています。

保健医療分野に関心のある方は、ぜひパプアニューギニアの案件への応募をご検討ください。
◆◇◆募集中の医療関連案件◆◇◆

医療機器/ゴロカ州立病院

小さな挑戦から、大きな変化が生まれます。ぜひ挑戦してみませんか。

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