JICA海外協力隊の世界日記

パプアニューギニア便り

「きっかけ」繋がる交流授業/青少年活動

Apinun(トクピシン語でこんにちは)! 青少年活動でオロ州に派遣されているHiroです! 


「先生はこの前念願のトルコに行ってきてーーー」「ピラミッドに登ろうとしたらめっちゃ怒られてーーー」

部活動真っ盛りの高校時代、勉強は苦手だったけど世界史の先生の旅行記を聞くのは大好きでした。

テレビの旅番組とは違い、今、僕の目の前に立っている人が少し前まで「そこ」にいて、色んなものを見て肌で感じたことを語ってくれる。

当時は柔道のことしか考えていなかった田舎の丸坊主高校生であった僕にとっては、先生の言葉ひとつひとつが新鮮で衝撃的でもありました。

高校2年生の冬。ぼんやりと進路選択が迫ってくる時期。もちろん最後のインハイ予選に向け、学生生活を部活に全投資していたことは事実。

ただ、その先生の授業を受けたその頃、海外に対しての興味がうっすらと萌芽したような気がします。

約10年後に、まさか自分がパプアニューギニアの教壇に立って、その先生と一緒に授業をするなんて、当時の自分は何と思うのだろうか。。。

先週と先々週、私の配属先の学校と、当時の世界史の先生兼部活の顧問であった私の恩師が勤める学校をつないでオンライン交流授業を行いました。

以前のブログにも少し書きましたが、交流授業は実施に至るまでがやはり困難。

日本側のスケジューリング(特に3月はお忙しい!)、時差の考慮、機材の準備、停電が起きないようにお祈り等々、、、

実現までに越えるべき課題はたくさんありましたが、当日なんとかお互いの教室がスクリーンに映った瞬間は、すごく胸に来るものがありました。

それぞれで作った学校紹介の動画を見たり、それぞれの地域の特産物を紹介したりなど、普段経験したことのない授業に子どもたちのテンションはめちゃくちゃ高かったです。(子供たちの声量が大きすぎて、向こうの声が聞きづらくなったのは反省です。。。)

特に日本側の学校紹介での茶道部や柔道部の様子にみんな釘付けになっていたのが印象的でした。

今回、日本側の生徒は、私の地元である和歌山県の高校2年生でした。

おそらく全員が、パプアニューギニアの子どもたちと交流するのは初めての経験だったと思います。さらに言えば、海外の人たちと関わること自体が、人生で初めてだった生徒もいたかもしれません。

そんな彼らの緊張は、画面越しにも十分伝わってきました。しかし、次第に笑顔がこぼれ、途中からは勇気を出して質問を投げかける生徒も現れました。

今回の交流授業は、生徒同士の文化交流を第一の目的として実施しました。
ただ、それだけでなく、海外に飛び出す「きっかけ」を与えてくれた恩師に、自分の成長した姿を見てもらいたいという思いもありました。

情報があふれる今の日本では、自分が本当に好きなことや、なりたい自分について、じっくり考える機会が減ってきているように感じます。

だからこそ、この交流授業が「きっかけ」となり、一人でも多くの生徒が自分の進路を見つける手助けになれば、本当に嬉しく思います。かつての僕がそうだったように。

改めて、協力いただいた学校の皆様、本当にところありがとうございました!

そして先生、また地元で会いましょう!2年間頑張ってきます!

>>こちらからHiroの活動情報をご覧いただけます。(JICA PNG事務所HP)

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