2026/08/19 Wed
活動
「日本語を使う楽しさ」を生徒たちへ―九冨隊員、活動開始前に日本語スピーチコンテストへ

パプアニューギニア国ボランティア調整員の武藤です。
2026年8月、パプアニューギニアに新たに5名のJICA海外協力隊員が着任しました。
今回ご紹介するのは、日本語教師として着任した九冨隊員です。
9月からソゲリ国立高校(Sogeri National High School of Excellence)で活動を開始する九冨隊員ですが、その前に、パプアニューギニア大学(UPNG)で開催された「Japanese Language Workshop & Japanese Speech Contest」に参加しました。
この日は、日本語を学ぶ生徒たちが日頃の学習成果を披露する特別な日。そして、その中には、将来九冨隊員の生徒となるソゲリ国立高校の生徒たちの姿もありました。

活動開始前に出会った、生徒たちの「日本語」
参加者のスピーチを聞いていると、日本語を学ぶきっかけや日本への関心はさまざまです。
日本のアニメをきっかけに日本文化への興味を深め、「いつか日本を訪れ、実際に文化を体験したい」と将来への夢を語る参加者もいれば、日本の技術に興味を持ち、日本へ行ってみたいと話す参加者もいました。日本語は、彼らにとって単なる学校の一科目ではなく、自分の好きなことや将来の夢につながる言葉になりつつあるようです。着任したばかりの九冨隊員にとって、これから教える生徒たちが日本語で自分の思いを伝えようとする姿を目の前で見ることは、特別な経験になりました。
九冨隊員は、「着任直後というタイミングで、生徒たちの熱気あふれるスピーチを生で拝見できたことは、私にとって大変素晴らしい経験となりました。特に多くの生徒が日本のマナーや礼儀に強い関心を持っていることが強く印象に残りました」と振り返ります。
また、生徒たちは、まだ十分に習得していない難しい文型や単語にも臆することなく挑戦し、一生懸命自分の気持ちを伝えようとしていたといいます。
「日本語を通じて自分を表現する楽しさや難しさに挑戦している姿を目の当たりにし、これからの活動に向けて身が引き締まる思いと、大きなワクワク感をいただきました」活動開始前から、生徒たちのエネルギーに九冨隊員の方が刺激を受けたようです。

「学ぶ日本語」から「使う日本語」へ
9月から始まる活動で、九冨隊員がまず大切にしたいと考えているのが、「日本語を使うことの楽しさ」です。「生徒たちが『日本語を使うことの楽しさ』や『使える喜び』を日々実感できるような授業づくりに取り組みたいと考えています」教科書の文法や単語を覚えるだけではなく、習った日本語が実際に相手に伝わる。その経験を積み重ねることで、生徒たちの世界はさらに広がっていくのかもしれません。
そして九冨隊員は、日本語を学ぶことには、もう一つ大切な意味があると考えています。
「日本という異文化に触れることは、鏡のように自分の文化を見つめ直すきっかけになります。外の世界を知ることで、パプアニューギニアの文化の独自性や美しさに改めて気づき、それを大切に守り伝えていく力に変えていってほしいと考えています」
外国語を学ぶことは、その国を知ることだけではありません。異なる文化を知ることで、自分自身や自分たちの文化を別の角度から見ることにもつながります。日本語を通じて日本を知り、同時にパプアニューギニアのことも改めて考える――。そんな学びを生徒たちと一緒につくっていくことが、九冨隊員のこれからの挑戦です。
スピーチコンテストで始まった九冨隊員と生徒たちとの最初の出会い。
9月から、ソゲリ国立高校の教室で本格的な活動が始まります。今後、生徒たちがどのように日本語を「学び」、そして「使って」いくのか。九冨隊員の活動とともに、これからも紹介していきたいと思います。

現任の日本語教師・笹瀬隊員(元PNG隊員) これから九冨隊員が指導することになる生徒たち
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