2025/12/22 Mon
小学校
【活動紹介】日本の子どもたちにPNGの学校生活を伝えよう!

Oro!(オロ州の現地語でWelcome)パプアニューギニアで先生をしている虹くんです。
1年ほど活動をしていると、子どもたちや先生のいいところだけではなくて課題も見えてくるものです。
今回、子どもたちの課題を解決してきた、私の活動を紹介しようと思い、記事を書いています。
私が見てきた子どもの課題
要請内容では、子どもたちのリテラシー能力が課題と書いてありましたが、
私がこの目で見て本当に課題だと思うものは要請内容にはありませんでした。
それは「問いを自ら形成する力」と「自分の意見を素直に語れる力」でした。
この二つは単に子どもにその力がないというより、
子どもが自由に好きなことを語れる雰囲気が学校にないことが要因だと考えました。
基本的に子どもたちは先生の指示で動き、
授業内でも子どもたち同士、子どもと先生の対話はほとんどありません。
そんな子どもたちに、問いを作るワクワク感、自分の意見を発表する達成感、
そしてその二つを往還しながら、自走して得られる心からの自信を子どもたちに持ってほしい
そんな思いをもって単元を構成してみました。
まずは「自分の好きな食べ物を書いてみよう」というシンプルな授業からスタート。
授業後のノートチェック後、私から「自分の知らないことがたくさんあってびっくりした。
私だけじゃなくて日本にいる子どもたちも伝えてみない?」と聞いてみると、
子どもたちは嬉しそうに「Yes!!!!!」と答えてくれました。

その後、新潟大学附属新潟中学校に協力をいただき、交流授業を行いました。
子どもたちが、互いに学校生活について質問をし合う形をとりました。
時間が進むにつれ、こちらの子どもたちから「ミスター、私質問したい」と
言ってくれる子どもたちが増えていきました。
日本の生徒さんたちが親切に質問に答えてくれたことが、
きっとPNGにいる子どもたちに届いたんだと思っています。
交流授業の後、私から「もっと伝えたいことがあったかな」と聞いてみると、
少し残念そうに「Yes…」と答える子どもたち。
そこで私から「交流授業でたくさん日本のこと学んだじゃん。
日本とパプアの学校生活のことをニュースレターにして作ってみない?
みんなのニュースレターを日本の生徒に送ろうと思って。」と聞くと、
元気に「Yes!!!!」と答えてくれました。

その後、学校生活の調査活動として、近くの中学校に訪問しました。
自分たちの小学校での調査活動でもよかったのですが
子どもたちが初めて会う人にインタビューをするというハードルを乗り越え
自信につなげることもこの活動のねらいでした。
調査後の子どもたちは達成感に満ち溢れているようで
改めてやってよかったと思いました。

最後にNewsletterの作成です。
交流授業で学んだ日本の学校生活のことと、調査活動の結果を比較して作成しました。
「日本の子どもたちにみてもらうからねー」と言うといつも以上にデザインに凝るこどもたち。
毎日それくらいのエネルギーで来てくれよとも思いつつ、
文字だけではない部分から感じるものを通じて対話をしたい
子どもの気持ちをじんわりと感じる瞬間でした。
実際に新潟大学附属新潟中学校の生徒さんたちに見てもらい、ビデオメッセージまでいただき、
PNGの子どもたちも改めてやってきたことの喜びを感じている様子でした。
今回の単元を通じで、自分の思いを素直に語れる雰囲気が
子どもたちの学びを最大限に引き出せることを学びました。
この雰囲気を私が教えている子どもたちだけではなく
学校中に広げるために出来ることをやっていきたいと思います。
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