JICA海外協力隊の世界日記

フィリピン便り

I ♥カカオ!~実の収穫からカカオニブになるまで~

フィリピン野菜栽培隊員のmariです。
ルソン島クエンカ町にある農業事務所(デモファーム)で、色んな野菜を育てています。
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突然ですが、皆さんチョコレートは好きですか?

私は自他ともに認めるチョコレート好き。毎日のチョコレートはやめられません。

そのチョコレートの原料であるカカオが、ここフィリピンでも作られているんです。

私のフィリピンの同僚たちもチョコレートが大好きで、カカオ生産国でチョコレートを食べたり
ドリンクを飲む習慣があるのは世界的に見て珍しいのだそうです。

カカオは熱帯で育つので太陽が好きというイメージがありますが、実は強い直射日光を嫌います。

そのため任地では道路から離れた畑の他の植物に囲まれた日陰で
ひっそりと栽培されています(貴重なので盗まれにくいように、との説もあります)。
幹に直接花を咲かせて実がなるという、とてもおもしろい植物です。

さて、そんなカカオの木が私の住んでいる家の庭に1本あります。

大家さんからカカオの実をいただいたので、せっかくだから加工してみようと思い立ちました。

カカオの加工には、
収穫→中身をとりだす→発酵→乾燥→焙煎→皮を取り除いてすりつぶす
・・・と様々な工程があります。

カカオ豆からチョコレートを作るまではネットにたくさん紹介されていますが、
収穫からカカオ豆にするまで手作業でする方法を詳しく書いてあるものはあまりありません。

まずは実を割って中から白い果実をとりだします。
この果実も甘酸っぱくて食べることができますが、
バクバクと大量に食べられるものではありません(※個人の感想です)。

白い果肉がついたままバナナの葉にくるんで約1週間発酵させます。
この発酵が、チョコレートの香りに重要だそうです。

ちなみに、
バナナの葉が庭になかったので職場からバナナの葉を手に歩いて帰宅したのですが、
思ったほど話しかけられず・・・
バナナの葉を持って歩く、という行為は
地元の人にとってそれほど珍しいことではないのかもしれません。
(そりゃそうだ・・・そこかしこにあるので。)

部屋に置いて常温で1週間、
バナナの葉は黒くなり、中の果実も見た目キレイではなく
アルコール臭というか酸っぱいにおいで大丈夫かな…と心配しつつ、天日に干して乾燥。
1日干したところ、アーモンドぽい見た目になり、
蒸れた汗のにおい(※個人の感想です)の中にかすかにチョコレートの香りが!!!

水分量7%以下まで乾燥、と書いてありましたが当然水分計はありません。
お米が15%と考えると、だいぶカリっとするまで乾燥させないといけない思い、
約10日間乾燥させて、次は焙煎。
この焙煎具合、浅煎りか深煎りかによっても味が大きく変わるそうなので、
慎重にフライパンで煎りました。

煎っている間、部屋中が濃厚なガトーショコラの良い香り♡
25分煎ったところで焦げ臭いにおいに変わったので、慌てて火を消しました。

冷まして皮をむいてジップロックに入れ棒などで叩けば、
お菓子づくり好きの人にはおなじみの「カカオニブ」の完成。
チョコレートにするにはまだ先があるのですが、すりつぶす道具がないので今回はここまで。

できたカカオニブは、料理やお菓子に使って楽しみたいと思います♪

【 mari/野菜栽培 】

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