JICA海外協力隊の世界日記

フィリピン便り

触りたい!だけど怖い...

フィリピン栄養士隊員のうっちーです。
ボホール島ロアイ町にある地域保健事務所で子どもの栄養改善を行います。
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フィリピンの田舎に来て感じること。 それは、

「いたるところに、野犬がたくさん」。

写真2 (1).jpg

もともと動物嫌いな私は、絶対に近づきませんが、
たまに子犬を見ると触ってみたくなります。(が、見るだけで満足するようにしています。)

今回は、配属先の地域保健事務所での動物咬傷に関する現状や対応について紹介します。
(専門外のため、私の活動をサポートしてくれている助産師さんから現状を教えてもらいました。)

まず、町内で動物に咬まれたという患者が地域保健事務所(以下、RHU)にやってきます

写真3.jpeg

そこで、受付担当者が動物に咬まれた日時や状況、場所を聞き取り
専用のフォーマットに記入し、その情報を基に医師が診察します。

(↑真剣な眼差しで記入している様子を撮影していたら、笑顔での再撮影をリクエストされました。)

しかし、配属先のRHUは動物咬傷センターではないため、ワクチンの接種などの対応はしていません。
そのため、狂犬病暴露後の予防ワクチン(咬まれたあとに打つ予防注射)を接種するために、
約20㎞離れた州都タグビララン市にある公立病院を紹介します。

公立の病院に行けば、患者は原則無料でワクチンを接種してもらえるようですが、
私立の病院に受診すると、有料での接種となります。
※この原則とは、フィリピンの医療保険Philhealthの支払いや加入状況で異なってくるとのこと。

動物咬傷の患者は毎日とまではいきませんが、任地のRHUでは、1日2~3ケース見受けられます。

その他、狂犬病対策としてRHUや町役場ではどんな対策をしているか教えてもらいました。

①広報・啓発活動
RHU所属の看護師や助産師たちは、地域住民に対して狂犬病に関する啓発活動を行い、
咬傷部位の応急処置の方法などを伝える

②動物たちへの対策
町の農業事務所では飼い主のいない犬や猫を捕獲、狂犬病予防のワクチンを
無料で接種する、メスの犬や猫に対して避妊・去勢するなど対応

そして、一番の狂犬病対策への課題は、「飼い主の無責任さ」が挙げられると言っておりました。
日本でもよく聞くフレーズだなと感じましたが、これは世界共通の課題なのかもしれないですね。

写真6.jpeg

そんなことを考えていたらふと思い出した「BabitaHouse バビタハウス」。
こちらは元JICA協力隊員さんが営む知的障害者たちを支援しているところです。

「人の優しさって言語だけじゃなく雰囲気で通じているのだろうな~」
なんと野犬たちが自ら、Babitaへやってくるそうで、
優しい代表夫婦が犬を保護していたら、今ではなんと6匹の犬がいるそうです。
この犬たちは、素敵な飼い主さんたちに出会えて幸せだろうと感じました。

Iro イロ (セブアノ語で 、犬)

【 うっちー/栄養士 】

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