JICA海外協力隊の世界日記

フィリピン便り

フィリピンに今も残るオーガニックたばこ文化「ロンボイ」

フィリピン野菜栽培隊員のHaloです。
セブ島の市役所で、有機農業の普及活動っています。
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活動中に山の集落の農家さんを訪ねることが多いのですが、
ある日、農家のおばあちゃんが手際よく何かを巻いて火をつける姿に出会いました。

その数日後、また同じものを吸っている人に出会い、思い切って尋ねてみると、
それが「ロンボイ」と呼ばれるローカルたばこだと知りました。

最初はただの葉っぱかと思いきや、よく見ると「ジャワプラム」の葉を巻紙代わりにし、
その中にちぎったタバコ葉を入れてくるくると巻いたものでした。

ロンボイの魅力は、その素朴さと持続力。
1本で10分以上は燃え続けるので、畑仕事の合間や井戸端会議のお供にぴったり。

しかもフィルターがないため、煙がそのままダイレクトに喉へと届きます。
オーガニックとはいえ、なかなかパンチのある存在感です。

価格も非常に庶民的で、セブのパブリックマーケットでは

手巻き用セットが約100本分で60ペソ

すでに巻いてある完成品は6本で10ペソ程度

と、地域差はありますがとてもお手頃。ちなみに市販の一般的なたばこは1本10ペソ弱です。

セブ市は海側の都市部山側の農村部ではとても同じ市内とは思えない光景の差があります。

空気のきれいな農村部でロンボイを吸っている農家さんをみかけると、
街中で排気ガスにさらされて暮らす人々と、
果たしてどちらが体に悪いのだろうかと考えてしまいます。

結論としては「山に住んで、何も吸わない」のが一番健康的。

でも、ロンボイを吸う農家さんたちの姿にふれることで、
ただの嗜好品以上の“暮らしの文化”を感じることができました。

【 Halo/野菜栽培 】

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