JICA海外協力隊の世界日記

セントルシア便り

Ozzie Note 28 私立と公立

こんにちは、2024年度2次隊の尾﨑です。

前回の学校インタビューの続きでセントルシアの私立学校でのインタビューから公立学校との違いについて紹介します。私の巡回エリアの中にモンテッソーリ教育を採用する私立小学校があります。モンテッソーリ教育とは子どもの自ら育つ力を尊重し、自立を促す教育法です。特徴としては、教具などを多く使い手を使う活動を通して学習内容を学びます。大人の役割は教え込むのではなく環境を整え見守ろうというスタンスです。

公立校では規律を重んじ、形式的な授業スタイルの学校も多い中でこちらの学校は反対の立ち位置と言えるのかもしれません。担当教諭と話す中で特徴的な実践やよさを見つけられたのでまとめてみます。

<授業での効果的な実践>

  • 授業でたくさんの教具を使う
  • 教科書は使わずワークシートで授業(カリキュラムは共通)
  • 専科制だが教科横断学習を意識
  • 同じ専科の教員でチームティーチング
  • 期末テスト以外に独自の中間テストを実施
  • 教員が自由に授業を見合う
  • 月に1度放課後に先生同士で授業アイデアシェア
  • Googleクラスルームの活用(授業の復習動画を投稿、宿題や保護者との連携に活用)

<授業以外の実践>

  • コンピュータリテラシーについて教員向けの研修
  • CAMDU(カリキュラムオフィス)から職員を呼び授業研修
  • 特別な支援が必要な生徒に対し定期的な保護者面談

公立学校の先生は自分のクラスに責任を持ち、あまり他の先生の力を借りない印象ですが、こちらの私立学校では積極的に他の先生の協力を得て、一緒に教室を見たり、授業のアドバイスを送り合ったりなどオープンな印象を受けました。結果として児童の学力向上に大きな影響を与え、6年生の卒業試験でDistrict内では圧倒的な好成績を維持しています。

そんな最先端教育を施すこの学校でも算数科では児童が文章問題を解くことに課題を感じているようです。そんなときに教えているのが RUSCA(ルスカ)というキーワードだそうです。

R:Read→ゆっくり読む、数字に線を引く、単位を確認、問われていることを確認

U:Understand→わかっていること、聞かれていることの把握、図に起こす

S:Select, Statement→計算方法を選択、立式

C:Calculate, Check→計算する、見直す

A:Answer→答えを出す

子どもにとっても教える先生にとってもわかりやすいキーワードだなと感じます。他にも算数の問題を考えるときに使える思考ツールをまとめた掲示も貼ってありました。上の写真をみると日本の学校でも大切にされているものだと思います。

私が働く教育事務所は公立校のみを巡回していますが、時々こうして私立学校の様子を知る機会は貴重です。独自の指導方法によって成果を出すやり方は公立校にとっても活かせる部分があると感じます。

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