JICA海外協力隊の世界日記

セントルシア便り

KAZのつれづれ「推薦状」

JICA協力隊員も
やがては任期2年を終えて
帰国の準備となる。

それぞれの職場やJICA事務所で
最終報告会を実施し、
関係先とのお別れや挨拶、
銀行手続きなどを終えると
後輩隊員に見送られて帰国となる。

大変喜ばしいことに若手隊員の
「帰国後の就職が決まりました」
の一報が入る。

セントルシア隊員の若手は
いずれも優秀だと思う。

任国にいるうちに就職活動をして
オンラインで面談をして
早々と内定を勝ち取ったり、
帰国後に直ぐに就職が決まる
若手も多い。

JICAとしての進路ガイダンスなどの
情報提供や支援制度もある。

でも、若手を遠目で見ていると
自力で良く頑張っていると思う。

そんな彼らの2年間の活動とは
どのようなものなのだろうか。

日本の企業の海外駐在は
海外事務所に日本人の同僚がいて、
時には日本語の出来るローカルスタッフすらいる
職場もある。

米国にある日本企業の事務所を訪問した時、
小さな声で
「この事務所にいる限り
日本語だけで通用するんです」という。

ホンマカイナ?

JICA協力隊員は
いきなり一人で任国の職場に配属される。

たまに「オハヨウゴザイマス」とか
「アリガトウ」とか
1日に1回程度、
日本語を聞くことがある。
そんな日常だ。

日本人と会って
直接話をするのは
1週間に1回程度かなぁ。

職場とのトラブルがあれば、
JICA事務所が相談にのってくれるが、
職場の課題解決は
協力隊員一人ひとりにゆだねられている。

創意工夫で難局を
乗り切ることが求められる。

そりゃいいことばかりではない。

2年間活動を継続することにも
そこそこ忍耐を必要とする。

最終報告会に臨む彼らには
そんな2年間を乗り切った誇りと
安堵を感じることが出来る。

KAZのつれづれは、
かなり無責任に言いたいことを言ってしまう
コラムである。

そんなこんなで
無責任覚悟で言ってしまうと
「JICAは2年間の任期を全うして、
あるいは2年間の任期を全うする見込みの者で
就職を希望する者には推薦状を発行する」
としてはどうだろうか。

「えっ・・・
 推薦状?
そんな紙切れ何の役に立つの?」
ということになる。

但し、
この推薦状には
公的機関や民間企業へのお願いとして、
「採用にあたっては
JICA協力隊員として活動した2年間を
採用機関に在任したと看做し
処遇等に格段のご配慮を頂ければ幸いです。」
と一行忘れずに書き添える。

例えば、
民間企業で修士課程卒は
2年間企業で働いたと同等の評価がなされ、
学士卒の3年目と同等の処遇で
採用する企業もある。

中途採用にあたり
資格能力は勿論のこと
年齢や勤務歴も考慮して
賃金レベルや役職等級の「当て込み」
を行うこともある。

つまり
「JICA隊員として活動した2年分を
採用職場の賃金、昇格・進級などの処遇に
是非反映して欲しい」というお願いである。

隊員によっては、
「就職活動は任国にいるうちに開始するので、
2年間の活動が終了してJICAが推薦状を
発行してくれても遅いよ」
と言うかもしれない。

しかし、

狙いはJICAによる推薦状発行そのものではない。

「JICA隊員としての2年間の活動実績は
日本国内の公的機関や民間企業で
2年間勤務したと同等
あるいはそれ以上の価値がある」
ことを日本社会に対して主張する
アナウンス効果を期待してのことである。

海外協力隊員として
2年間活動してきた人は
公的機関や民間企業で2年間仕事をしてきたひと
と同等もしくはそれ以上の経験を積んでいること
を日本社会が認識すればそれでよいと思う。

実際に国際機関への就職にあたり
JICA協力隊員としての活動経験は
2年間の海外での実務経験と
看做されることがある。

例えば、
JPO(国連ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)
制度では、
JOCV経験が応募に必要な2年の職歴に算入できる。

つれづれに書いてはみたが、
これはJICAへのお願いというよりは、
再びJICA協力隊員を迎えいれる
日本社会へのお願いかもしれない。

【追伸】
写真はJICA駒ヶ根訓練所の修了式の写真で
本文とは関係ありません。

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