JICA海外協力隊の世界日記

セネガル便り

セネガルでひらひらします。

 Bonjour! 皆さんこんにちは。セネガルのケベメールという街で活動をしている藤戸拓実です。私は数学教育の職種で、ケベメール市内の小中学校を巡回しながら、子どもたちに授業をしたり先生方へ指導方法や教材を提案したりする活動をしています。

 今回執筆させていただく記事は、10月に開催したイベントについてです。その名も『Tシャツアート展@セネガル』

 皆さんは高知県黒潮町で毎年ゴールデンウイーク時期に開催される砂浜Tシャツアート展をご存知でしょうか。NPO法人である「砂浜美術館」が主催をしているイベントです。町には美術館がないことから、建物を建てるのではなく、美しい砂浜そのものを美術館として使用されているそうです。同町の入野海岸を美術館に、T シャツをキャンパスに見立て、浜辺に杭を打ち、ロープを張り、洗濯物を干すように並べるこのイベントは全国的な知名度を誇り、イベントへの来場者は毎年約3万人に上ります。私は高知県出身でありながらまだ足を運んだことがないのですが…

 今回、JICA四国と砂浜美術館のスタッフの方にお声がけをしていただき、活動校の現地の子どもたちに絵を描いてもらい作品(デザイン)を応募する機会をいただきました。『日本に伝えたいセネガルの学校のこと』というテーマについて、子どもたちが描いた作品がTシャツとなり、今年5月のTシャツアート展にて展示されました。私も見に行きたかったです。来年はリベンジします!

 黒潮町での展示終了後、砂浜美術館スタッフの方が先日ケベメールまで来てくださり、私の活動校の子どもたちと黒潮町の子どもたちのTシャツを展示するイベントを開催しました。学校の校庭を美術館としロープを張り、Tシャツを飾ります。日本の文化を紹介すること、国際理解を目的に実施しましたが、日本から持って来ていただいたTシャツのデザインを見て「これは何?」と聞いてくる子どもたちや、自分の描いたデザインがTシャツになったことを喜ぶ姿が印象的でした。子どもたちにとっては、「ロープにTシャツを吊るすこと=洗濯物」という認識があり、今回の展示のように普段の日常とは異なる使用方法でアートに触れることができたことは、彼らにとって貴重な経験につながったのではないかと感じています。

 セネガルでは、情操教育がカリキュラムの中に記載されているものの、現場の状況としては音楽、美術、体育などの授業を実践される機会が少ないことが現状です。Tシャツのデザインの応募から校庭の中に展示するまでのプロセスの中で、子どもたちだけでなく、関わった現地教員の方々が少しでも情操教育や異文化理解に目を向けるきっかけになれば嬉しく思います。

 残り任期も数ヶ月となりましたが、日々を大切に現地の方々と共に協働・成長していきたいと思います!それでは À bientôt!

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