2025/12/16 Tue
生活
セネガル生活に欠かせない便利なモバイルマネー「WAVE」

ティエス州手工業組合にて活動中のマーケティング隊員、大森佳恵です。
セネガルの生活で欠かせない存在、それは「WAVE(ウェーブ)」というモバイルマネーサービスです。青い背景にペンギンマークが目印で、街を歩けば必ずと言っていいほどWAVEの看板や代理店を見かけます。セネガルでは小銭が不足していたり、お釣りが出ないことが日常茶飯事なのですが、そんな社会事情にぴったりフィットしているのが、このWAVEです。
WAVEはスマートフォンひとつで入金、送金、支払いができるシンプルな仕組みで、手数料が安いのも大きな魅力。経済学の分野でも「ユニコーン企業」と呼ばれるほど急成長したベンチャーで、セネガルの日常にすっかり根づいています。アプリの操作も直感的で、初めて使った日からまったく迷いませんでした。

例えば、友人とスーパーで一緒に買い物をしたり食事をした後、またタクシーに乗った後、料金を割り勘にしたいときには、相手のQRを読み込んで金額を送信するだけ。一瞬で決済が終わります。現金を出し入れしたり、お釣りがあるかやきもきする必要がないのは本当に便利です。
JOCVの仲間の中には、生活圏に銀行のATMがまったくない地域に派遣されている人もいます。そうした隊員は、毎月ATMのある地域に来て現金をまとめて下ろし、そのまま全部をWAVEに入金して地域へ戻ることも珍しくありません。WAVEなら村や小さな町でも使える場所が多く、現金を大量に持ち歩く必要がないため、治安面でも安心です。
私自身も、WAVEがあることで日常生活がぐっと軽やかになりました。日本のコンビニのような存在のブティックで卵やパンを買うときも、電気や水、ネットの支払いも、友人へのちょっとした立て替えも、WAVEを開けばすぐに済みます。セネガルの人々も慣れたもので、「WAVEで払える?」と聞くと、ほとんどのお店やタクシー運転手が「もちろん!」とQRコードを指し示してくれます。
小銭不足の社会だからこそ生まれた便利さと、テクノロジーが生活に寄り添っている感覚。WAVEは単なる決済手段ではなく、ここでの暮らしを支えてくれている“生活のインフラ”の一つです。セネガルで生活するようになって、この可愛いペンギンのアプリがどうしてここまで愛されているのか、その理由がよくわかるようになりました。現金を持ち歩かなくてもよい安心感と、簡単でスピーディーな決済システム。WAVEの存在は、私の日常を確実に快適にしてくれています。

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