JICA海外協力隊の世界日記

ソロモン便り

ソロモンの肥満

日本から直線距離で約5500km、ここソロモン諸島に降りたち、はや1年と数ヶ月が過ぎました。微力ながら、医療者からみたソロモンのあり方がお伝えできればと思い、筆をとることといたしました。miyakawa画像1.png

改めまして、みなさん、こんにちは。2024年3次隊、宮川佳恵です。 ソロモン諸島、首都ホニアラあるNCDs課に所属し、NCDs(Non communicable Disease,非感染性疾患)の予防、健康の促進、啓発活動ならびに、医療従事者の知識向上を目標に、5名ほどの同僚とともに活動をしています。

医療用語を並べると難しく感じますが、簡単に言えば、肥満が原因となる糖尿病罹患率と、死亡原因の大半をしめる虚血性疾患を減らそう!が、ソロモン諸島だけでなく、南洋州の大きな課題であり、WHOをはじめ様々な機関がサポートし、対策に取り組んでいるわけです。今回は、この国の「肥満」について、私の見解と将来の展望を簡単にお伝えしようと思います。

miyakawa画像2.png街を歩いていると、ソロモン人の特徴が見えてきます。男女ともに体重は80~100㎏以上、身長は150~170㎝、筋肉質・体幹とくに内蔵脂肪が多い印象。しかし、炎天下の歩行・運動時も俊敏かつ、呼吸に影響を及ぼす様子はあまり見受けません。昨年約800人体組成データを収集した結果からも、筋肉量・体脂肪量は日本人の約1.5倍、骨量も多いことが分かりました。熱帯雨林気候のもと命を繋ぐためには、器官の中でも水分含量が多い筋肉量を維持し、さらに重量のある筋肉を支えるべく、頑丈な骨を有する、理にかなった人間の進化といえるかと思います。 じゃ、なぜこんなに体脂肪が多いのか??・・・・・・食べ過ぎです(笑)。


食事内容や食回数など、細かい注意点もありますが、1回に食べる量が多い。これを分散し、さらに量を抑えれば・・と思うものの、肥満についてカウンセリングを実施している女性同僚の体miyakawa画像3.png重は100㎏超え。カウンセリングを終えた達成感と朝から食べていない空腹感で、皿の上には、山と盛られたクマラ(さつまいも)と鶏肉、野菜、果物・・・・「がんばったもんねぇ」と言って一緒に食べる至福の時間に、それを半分に減らせとは言えない。じゃ、どうすれば、この国に変化は起こるのか?・・・教育とメディアの力があればなぁ、と思うこの頃です。両者ともに、時間と尽力が必要ではありますが、我らがJICAもさることながら、さまざまな国、機関のサポートを受け、この国なりの日進月歩が100年後の未来を明るくするように思います。

miyakawa画像4.png私の体感でも、待ちゆく人の喫煙率が着実に上がっているように感じる昨今、数十年後には、死亡原因の番狂わせが起こり、NCDsから癌に移行することも予想されます。検査・診断・治療すべてにおいて未だ不十分な発展途上国の課題は、他国依存と自立を繰り返し、ゆっくり、着実に解決に導かれることを祈るばかりです。

環境・教育・医療・経済、問題が多すぎて、何から手をつけていいのか分からなくなり、とりあえずクマラに手をつける自分と同僚、そんなソロモンを好きになりつつある私がいます。miyakawa画像5.png

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