2026/06/18 Thu
生活
任地アウキと日本の関わり

写真:日本の援助で建設されたことを示す看板
私は、ソロモン諸島の首都ホニアラから船で約2時間の場所に位置するマライタ州アウキで活動しています。
小学校教育隊員としてアウキ小学校に配属され、算数や体育を中心に先生方や子どもたちと関わりながら日々活動しています。
マライタ州はソロモン諸島の人口の約4分の1を占める、国内でも人口の多い地域です。
任地であるアウキの町やその周辺で生活していると、日本とのつながりを感じる場面が多くあります。
[1] アウキに残る協力隊員の記憶
これまで私を含めJICA海外協力隊は、現時点でこのマライタ州に70名ほど派遣され、活動してきたと聞いています。
現在は州都アウキでの活動要請が中心ですが、過去には州都からさらに数時間移動した地域で活動していた隊員もいたようです。
病院やマーケット、省庁、教育現場など、さまざまな場所で活動してきました。
私がアウキで生活を始めてからもマーケットや主要なお店、かつて隊員が暮らしていた村などで「以前ここに日本人ボランティアがいた」と声
をかけられることがありました。そうした場面から、先輩隊員が地域の中で過ごした時間が今も人々の記憶に残っていることを感じます。
アウキは地方州に位置し、伝統的なコミュニティでの生活が今も根強く残る町です。
その中でこれまでの協力隊の活動や、彼らに対する好印象を聞く機会が多くあります。
新型コロナウイルス感染症の影響で派遣が中断した後でも、かつての隊員の印象から私のことをとても好意的に受け止めていただいたように感じました。
先輩隊員が地域に根差し、現地の人々とのつながりの中で任期を過ごしてきたことがうかがえました。

写真:完成間近のキルフィー病院
[2] 暮らしを支える日本のODA支援
任地アウキ周辺では、日本のODA支援によってインフラ整備が支えられてきました。
人々の交通手段や物資輸送の要となるアウキ港、日々の商品売買や情報交換の場でもあるアウキマーケット、町のごみ問題改善に向けて導入された日本のごみ収集車、エイメラ小学校の新しい校舎、そして人々の健康を支える現在完成間近のキルフィー病院など、アウキ地域の人々の暮らしを支えてきました。
これらは特別な場所にあるものではなく、交通、買い物、教育、医療といった日々の生活に直接関わるものです。
過去のJICA海外協力隊員の活動と今も続くODAによる支援が、任地の人々にとっての日本への親しみにつながっているように感じます。

写真:アウキ日本祭りで司会を務める子ども達
[3] 学校でつくる日本文化交
学校では昨年度「アウキ日本祭り」を行いました。
協力隊側が一方的に日本文化を紹介するのではなく、限られた資材の中で制作できるものを考え、地域の人を協力者として巻き込みながら、書道や浴衣体験、福笑い、踊りなどを体験する機会をつくりました。
もともと空手やアニメなどを知っている子どもたちも多く、中にはソロモン諸島における第二次世界大戦と日本の関わりについて知っている子どももいます。
日本祭りを通して日本文化に触れるだけでなく、子どもたちや先生方、地域の人たちと一緒に一つの活動をつくることができました。
ちょうど今、サッカーワールドカップが開催されていることもあり、日本代表を応援してくれる子どもたちの姿も見られます。
そうした日々のやり取りからも、子どもたちが日本に親しみを持ってくれていることがわかります。
アウキで生活していると、日本とソロモン諸島の関わりは、インフラのように形として残るものだけでなく、人々の記憶や日々の交流の中にも続いていることを感じます。
先輩隊員が地域の中で築いてきた信頼、日本の支援によって整備された生活基盤、そして学校で子どもたちや先生方と一緒につくる活動。
その一つひとつが、アウキと日本をつなぐ関わりになっているのだと思います。
私自身も、これまでのつながりの上に活動している一人として、任地の人々との関わりを大切にしながら日々の活動を積み重ねていきたいです。
2024年度2次隊 大和一輝(小学校教育)
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