2025/07/24 Thu
協力隊60周年 日本語教育
協力隊60周年企画/スリランカ帰国隊員のイマ/松山 里美(日本語教育)


読者に向けて自己紹介
アーユボーワン☆(シンハラ語で「こんにちは」を意味します)2022年にスリランカで日本語教育隊員として活動していた松山里美です。実は、2018-3次隊としてスリランカに派遣(2019年1月)されましたが、わずか3か月後に国の事情で帰国することとなり、その後タンザニアに振替派遣されました。そして半年後、コロナの影響でタンザニアから帰国し(2020年3月)、約1年半日本で仕事をして、再びスリランカに派遣される(2022年1月)という経験をしました。このような状況でも、最後はコロナ禍でしたが、スリランカで無事に活動を終了することができ、人に語れるくらいの濃密な経験ができたと思っております。
隊員時代の活動に関する思い出について
コロナ禍の活動となり、対面での活動が思うようにできませんでしたが、短期隊員として活動期間も短かったため、置かれた状況でできることを摸索し、持っているリソースを最大限に活用しながら、一つひとつの活動に全力で取り組みました。2022年は、日本とスリランカの外交樹立70周年の年でもあり、学生たちの日本語学習熱が高まっている中、アーナンダカレッジ(仏教系男子の国立一貫学校)で実施した「Oレベル【高校卒業水準のO(Ordinary)レベル】日本語セミナー」は忘れることができない思い出の一つです。コロナ禍で学生は集まるのか、来賓は本当に来るのか、お願いしていたものは当日まで準備ができるのか…と毎日が不安でした。当日は学生の一致団結したすさまじい行動力のおかげで、予期せぬ事態もクリアし、学生がいきいきとした表情で自分の役割を果たしている姿に胸がいっぱいになりました。関係者のサポートを得ながら学生主体のセミナーを実施することができて、またスリランカに日本語教育隊員として来ることができてよかったと心から思いました。
協力隊時代の写真
アーナンダカレッジで実施した「Oレベル日本語セミナー」
帰国後の進路について
帰国後は、国際協力推進員として、福島県国際交流協会のJICA福島デスクに着任しました。福島県のJICAの窓口として、協力隊応募相談に対応したり、学校で出前講座を実施したり、イベントでJICA事業を広報したりと忙しく活動しました。人を繋ぐ、人に寄り添う仕事の魅力を感じながら、3年の任期(7/31)を終えようとしております。協力隊の経験が100%活かせるこの仕事は、これからも多様化、複雑化する国内課題の解決に必要な仕事であると実感しています。また、福島県出身のスリランカOVと「福島・スリランカ友好協会」を2023年に設立しました。イベントを通してスリランカ人と県民の交流の場を作り、スリランカファンを増やす活動を行っています。今後は、福島県内の学校で外国人児童生徒への日本語指導に携わります。外国人児童生徒が抱える問題、現場の先生が抱える悩みに対応できるよう、協力隊と推進員を経て身に付いたスキルや知見が活かせればと考えています。
帰国後の写真
「Iwaki International Day 2023」でJICA事業概要説明をする福島デスク (2023年9月)
協力隊への応募を考えている皆さんへのメッセージ
応募に迷ったら各県に配置されている国際協力推進員に是非ご相談ください。経験豊富な推進員が応募にあたっての不安を解決してくれます。また、現地では要請書には記載されていないいろいろなニーズがあります。「日本人」という強みを活かし、挑戦してみると自分の意外な一面や才能が開花され、帰国後の進路にも大きな変化をもたらしてくれるはずです。
会津大学スリランカ人留学生との出前講座を実施(2023年8月)
国際交流イベントでの「福島・スリランカ友好協会」のブース出展(2024年10月)
福島スリランカ友好協会
https://r.goope.jp/fuku-srilanka/
交流会や研修会などの情報があります。
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JICA海外協力隊 スリランカ
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