JICA海外協力隊の世界日記

タイ便り

【ぱやや〜む⭐︎タイ在記】〜♯2 人身取引被害者保護福祉センターでの活動〜

▪️職種:美容師
▪️配属先:クレッタカン人身取引被害者保護福祉センター
▪️名前:星宗果歩

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皆さん、サワッディーカ!
今日は配属先のお話をします!

私の配属先は【人身取引被害者保護福祉センター】です。
文字通り、人身取引の被害を受けた女の子たちが保護され、 タイ周辺の国々から、若者から妙齢まで年齢層は幅広い女性たちが共同生活を行っています。

コロナ禍で人の移動が制限されていた時期は、保護される被害者が減った時期もありましたが、 現在はまたシェルターに滞在する被害者が増え、たくさんの女性が衣食住を共にしています。


人身取引とは、暴力や脅迫などの手段を使い、女性や子どもを含む弱い立場にある人々に強制的な労働や性的搾取をさせること。 を言います。

しかし、一言に人身取引と言っても、
売春やセックスワーカー、虐待、薬物、家庭環境など、保護されている子どもたちの抱える問題は様々です。

私は、ここでは職業訓練の美容クラスの先生として、毎日子供達と過ごしています。
日本では美容師しかしたことがない私にとって、ここでの日々はとっても刺激的。

主に10代の子供達は、気持ちの起伏がは激しく、会えない家族を思い出し、突然泣き出すことも少なくはありません。
また、ほとんどが学校に行っておらず、集中力は持って30分。
授業に飽きると床に寝転んで本気で寝始めます。
ずる賢く嘘をつかれることも多々あります。

また、教室にある道具は日本とは違うものばかり。
見たことない器具に戸惑いの連続。挙げ句の果てには、
頑張って授業をしてみると、「それはタイではやらないよ!」などと言われる始末。笑

日本で私が経験してきた世界とは大きく違い、何度家族や友人に弱音を吐いたことか。笑

大変なことを数えればキリはありませんが、
子供達は家族に会えない寂しさに耐えながら、数ヶ月から数年間ここで暮らします。
そんな子供達が、シャンプーやブローを練習し、少しずつ上手くなる姿はとても嬉しく、
たくさんの子供達が「ティーチャー!」と声をかけてくれたり、
タイ語もたくさん教えてもらい、かなり上達しました。
「美容クラスになれてとっても嬉しい!!」とわざわざ言いにきてくれる子供達がいたり、
「ここを出たらティーチャーみたいな美容師になりたい!」を言ってくれる子も現れました。

たくさんの技術を伝えることは難しいけど、
少しでも退屈な日々が美容クラスでの楽しみを見出してくれたなら、
まだまだ長い人生を送ることになるこの子達が、将来を考えるきっかけになってくれたなら、
私の来た意味はある!と思い、活動しています。

できないことは星の数ほどありますが、
できるようになったことを数えながら、
今日もタイギャルズたちとの日々を楽しみたいと思います。

ちなみにタイの10代女子たちはストレートヘアが大好きです。
1時間に1度はアイロンをしないと気が済まない子供達に

「もうすでに綺麗で〜す!ストレート終了〜!それよりも練習してくださ〜〜い!」

と叫べるようになったティーチャーは、かなり成長していると思う、今日この頃です。

文字は少なめ、イラスト多めの自作教科書です!
もはやほぼ絵本の教科書を作ったり、なんとか子供達が興味を持つように試行錯誤の日々です。
ティーチャーって大変ですね。

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