2025/09/25 Thu
生活 美容師
【ぱやや〜む⭐︎タイ在記】〜♯8、スラム街でフリーヘアカット開催〜


▪️職種:美容師
▪️配属先:クレッタカン人身取引被害者保護福祉センター
▪️名前:星宗果歩
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サワッディーカ!
ノンタブリー県で美容師隊員として活動中の星宗です!
皆さんはタイの首都バンコクにスラム街があることをご存知ですか?
バンコクのクロントゥーイ区に広がる「クロントゥーイスラム」はバンコク最大のスラム街と言われています。
元は地方から仕事を求めてバンコクにやってきた人々のコミュニティの場として始まったそうです。
かつてはトタン屋根の家が所狭しと並び、排水設備なども少なく、異臭や洪水などの問題がありました。
近頃は整備が進み、家庭には洗濯機やテレビがあったり、生活水準も上がったように感じます。
しかし、カンボジアやミャンマーなどの外国籍の人々も多くおり、タイの学校には行けない子どもや、親がいない子、仕事があっても十分な給料が得られなかったりと、まだまだバンコクの都心とは大きく違った生活をしている方々も多い印象です。
↑ クロントゥーイの暮らしの様子。奥に見えるのはバンコクの高層マンション。
そこで、私は月に1回のペースでフリーヘアカットイベントを開催させてもらっています。
場所はクロントゥーイの子供たちの支援をされているシーカーアジア財団さんのコミュニティ図書館をお借りしています。
昨年の8月からイベントを始め、子供たちは私を見るなり、「ピーカホー!!!!!(かほお姉ちゃん!)」と駆け寄ってきてくれます。
初めて訪れた時は、「誰だこの人は…??」と子供たちの警戒心マックス。笑
スタッフの方々に協力してもらいなんとか1人をカットし、「本当に髪の毛切れる人なんだな…」と納得してもらったのもいい思い出です。
↑ 初回の記念すべき1人目のカット(本当に大丈夫?)と心配そうに見守る子供たち
最近では図書館を利用する子供たち以外にも、地域の皆さんが髪を切りに来てくれます!
カットしながらクロントゥーイのことや、その方のお話を聞くのはやはりとても楽しい。
私が美容師の仕事を好きな理由の一つだな、と再確認できる時間です。
↑ 喜んでくれたマダムのお二人!写真の時もこの距離感で嬉しいですよね
この図書館はいつもとても賑やかです。みんなでたくさん笑い、時に叱られたり、喧嘩したり、そしてもまたみんなで大笑い。
血のつながりはなくても、家族のようです。
家族との時間が少なく寂しい時間もこのようなコミュニティがあることで、子供たちはたくさんの大人からの愛を感じ、間違った道にいかず、未来に希望を抱くことができるんじゃないかな、と思いました。
そんな素敵な空間に自分も入れてもらえてとてもありがたいです。
たくさんの物資的な支援も必要なことですが、本当に求められているのは、このような人との繋がりなのかなあ、と感じます。
大変な境遇に見える子供たちを「かわいそう」と思うのではなく、
日々の生活の中での「楽しさ、面白さ」の見つけ方を知って欲しいな、そしてそれを支える大人たちがいることを知っていてほしい、
とこの活動や自分の配属先での活動を通して実感しています。
このクロントゥーイカットはいよいよ来月で最後!
相変わらず汗だくになりながら、元気で可愛い子供たちやクロントゥーイの皆さんとの楽しい時間を噛み締めたいと思います٩( ᐛ )و


どっちが先に切るかで大喧嘩勃発寸前…!
二人羽織スタイルで同時カットという、平和的解決で収まりました
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