JICA海外協力隊の世界日記

チュニジア便り

【天色日記】配属先のご紹介

AGIMについて

私は20233月にチュニス、バルドー市にある肢体不自由児協会カズナダール支部に作業療法士として配属されました。名称をAGIM(Association Generale des Insuffisants Moteurs)と言います。この協会は、身体障害者や知的障害者及び重複障害者を支援するNGOで、1967年に設立されました。全国に約20の支部があり、利用者に特別支援教育とリハビリテーション、そして余暇活動の場を提供しています。AGIMは社会問題省からの補助金を受けていて、医師の判定があれば無料で利用することができます。

同僚たち

同僚は 50人程で、うち 8 割以上が女性です。リハビリスタッフや心理士、保育士、特別支援教育の先生、余暇活動のためのアクティビティスタッフ、子供たちの介助をする方々、施設運営に携わる方々など他職種が働いています。

利用者について

配属先には身体障害や発達障害のある4歳から20歳代の約120人が在籍されていて、毎日3050人が通っています。そのほとんどは脳性麻痺の方です。脳性麻痺というのは受胎から新生児期の間に、何らかの原因で脳にダメージを受け発症します。障害の度合いや種類はさまざまですが 皆、麻痺などの運動障害や姿勢の障害があります。彼らは午前中、特別支援クラス や 手工芸、パソコン等のワークショップに参加し、合間にリハビリテーションを行います。午後はスポーツや、絵画、映画鑑賞などのアクティビティが行われています。

初めて配属先に行ったとき、考えていたよりもずっと設備が整っていると感じました。JICAボランティアの面接の際に「可能であれば、できるだけ資金や物資が少ないところへ配属されたい」と希望をしていて、配属先の年間予算は作業療法要請のあった国々の中でも低かったからです。実際に、運営資金やサービスの質を保つことに苦慮している様子は見受けられます。けれども充実した教育とリハビリテーションの提供が可能な環境と職員数を有していると私は思います。

活動を通して、日本の障害者支援に携わる人々の熱量と深度、真摯さをあらためてすごいなと思うことがあります。一方で日本では得難い、チュニジアの 強さと温かさ 大らかさに心を動かされます。日々の活動で感じたこと考えたことを、今後もご報告できたらと思っています。

読んでくださってありがとうございます。

Besleema , nHaarek ziin (ベスレーマ、ンハーレックジーン) 

           またお会いしましょう。あなたの一日が素晴らしいものでありますように

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