2024/10/03 Thu
人 天色日記 生活
【天色日記】いつもの生活って、奇跡でした。
あぁ~、お風呂に入りたいなぁ~~と思っていたら、この写真がふと頭に浮かびました。以前働いていた病院に貼ってあった日本作業療法士協会のポスターです。病院で働いていると、あたりまえだったことが、あたりまえではなくなってしまうということを目の当たりにします。ほとんどの病気やけがは人を選ばずに訪れるから「いつもの生活が奇跡」ということも、大げさではなく事実だと私は思います。
そして現在 inチュニジア。こんなにお湯を張ったら溢れちゃって勿体ないよ…?と、奇跡ではないけれど、その貴重さを思います。今朝は断水だったので、午後になって蛇口から水が出たときは ホっとしました。
これは犠牲祭のときに、同じアパートに住んでいるパレスチナ人の家族がご馳走してくれた料理。彼らはパレスチナから避難してきたと言い、一人の男性は義足で、男の子は腹部に大きな火傷の痕がありました。チュニジアはパレスチナを擁護する声がとても強く、知り合った人からイスラエルとパレスチナどちらを支持するのか、意見を求められることがありました。配属先にも、手描きのパレスチナの国旗が貼られています。それまで身近でパレスチナ問題が話題に上がることはあっても、通り一遍の知識しかない私が言えることなどないと、深く考えずにいました。けれども隣人がパレスチナから避難してきた人たちだと知って、急にそれがリアルな出来事として身に迫りました。
特に何かが変わることはなく、隣人とは普通に挨拶を交わしています。それでも大きな傷を負って命の危険にさらされ、生まれた国に暮らせない人たちがいま現実にいることを意識します。
夜、家々の窓の灯りを見ると そのひとつひとつの灯りのもとに、それぞれの人の暮らしがあることを不思議に感じることがあります。ただどの国のどの場所であっても、その灯りの下で人々の心が安らかであるようにと願います。
Besleema , nHaarek ziin (ベスレーマ、ンハーレックジーン)
― またお会いしましょう。あなたの一日が素晴らしいものでありますように
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