JICA海外協力隊の世界日記

ウズベキスタン便り

カラカルパクスタン便り


執筆:宮嶋 いづみ(JICA海外協力隊2025年度1次隊/青少年活動)


2025年8月に赴任した青少年活動隊員の宮嶋です。

タシケントでの語学研修・ホームステイを終え、92日に任地であるカラカルパクスタン自治共和国の首都ヌクスへ到着しました。

カラカルパクスタン自治共和国はタシケントから飛行機で2時間弱、ウズベキスタン西部に位置しています。独自の憲法や国旗、国歌が制定されているほか、ウズベク語と異なるカラカルパク語が主として話されています。中央アジアのルーブル美術館とも言われるサヴィツキー美術館や、縮小しつつある湖・アラル海で知られています。

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分かりにくいですが、左からカラカルパクスタン国旗&ウズベキスタン国旗

約1か月のタシケント生活の後、こちらに来て感じた違い・カラカルパクスタンならではと感じたことをいくつか挙げてみたいと思います。

・挨拶では握手をする

初対面の人、老若男女問わず、会ったらまず握手をするのがカラカルパク式です。タシケントでは左胸に右手を当てて会釈をすることが多く、握手する場合も男性から女性に握手を求めることはあまりないと聞いていました。こちらに来てからは、1日で初めて顔を合わせたらすーっと近づいて握手、が定番となりました。たまにこの同僚は今日会うの初めてだったか…?2回目かも…というあいまいなパターンがありますが、カラカルパク人はしっかりと把握しているみたいです。

・年齢ではなく、何年生まれか聞く

個人的に、一番面白いなと思ったのがこれです。年齢と結婚歴を早々に聞かれるというのがウズベキスタンあるあるかと思いますが、カラカルパクスタンでは年齢を言ってもあまりピンとこない様子で、「つまり19××年生まれ?」と確認されたりします。なぜなのか聞いてみたのですが、「永遠の18歳である女性に年齢をズバリ聞くのは失礼だ」とか「生まれ年はとっさのごまかしが利きづらいからでは」など諸説あり真相は不明です。

・食文化

ウズベキスタンは地域ごとに名産品がありますが、カラカルパクスタンで特に印象的なのが、ミルクティーを飲む文化があることです。カラチャイと呼ばれ、家に招かれたときやカフェ、結婚式でも振舞われます。砂糖なしでもとても美味しく、自分でも淹れてみようと先日カラチャイ用の茶葉を購入しました。

他にもジュエリ・グルトゥク(とうもろこし粉を平たく丸めて茹でた料理)、ベシュバルマク(カザフスタン由来の肉・麺料理)など、郷土料理も多数あります。魚も美味しいです。

また同じ料理でも、ノンを各自でちぎる(タシケントではホストがちぎって分配)、プロフの具や炊き方が違うなど、地域差が感じられて面白いです。

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カラチャイ

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ジュエリ・グルトゥク

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ベシュバルマク

・言語

カラカルパク語がウズベク語と異なる言語であることは派遣前から聞いており、覚悟はしていました。…が、私には想像以上に違う言語に感じられ、やや苦戦中です。同僚同士の会話がうまく聞き取れず、ウズベク語が話せるCPに通訳してもらいやっと理解できる感じです。1か月経って、ようやくカラカルパク語の「awa」(ウズベク語の「ha」=「はい」の意)が自然に返せるようになりました。

子どもたちもカラカルパク語クラス・ウズベク語クラス・ロシア語クラスとそれぞれ多言語環境下で教育を受けており、よく使い分けられるな…と頭が上がりません。

周りの人たちの力を借りながら、少しずつカラカルパク語を覚えていきたいと思います!

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公的な看板には基本的にウズベク語、カラカルパク語が併記されています

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