JICA海外協力隊の世界日記

バヌアツ便り

バヌアツ便り:チェスを通じた学びと交流 ~バヌアツ共和国ポートビラでトーナメント開催~

Halo! はじめまして。

この度、バヌアツ共和国の首都ポートビラへ、青少年活動で短期隊員として派遣されました、2025年度9次隊の伊規須陽太(いぎす ひなた)です。

私は、配属先である現地のNGOWan Smolbag Youth Centre」のもとで、チェス教育とチェスの普及活動を行っています。主な対象は、子どもや青年層。その中でも学校に通えていない子どもたち、女性プレイヤーの育成、障害のある方々へのチェスの普及にも取り組んでいます。

普段は、現地のチェスクラブや学校、刑務所などを訪問し、チェス教室の開催・運営や、無償でチェス用品の提供などを行っています。活動では、バヌアツチェス連盟と協働することもあります。

今回は、バヌアツチェス連盟が主催したチェストーナメントの様子をご紹介します!

大会の準備が始まったのは、なんと開催予定日の約1週間前。限られた期間の中で、参加人数はチェスマットやチェスセット、チェスクロックの数に合わせて決めなければならないなど、慌ただしいスタートとなりました。準備は予定どおりには進まず、大会は当初の予定より2日遅れて開幕。それでも無事に開催することができました。

大会は1週間にわたり、全9ラウンドで実施。1日に約2時間の対局を行う、本格的なクラシカルトーナメントです。

初日は開会式を予定していましたが、開始時間になっても参加者がなかなか集まりません。時間厳守が求められるチェスの大会としては驚きの光景でしたが、「これがバヌアツのアイランドタイムなのか」と、現地ならではの文化を改めて実感する出来事でもありました。

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(大会開始時間の様子)

このような状況の中でも、大きなトラブルなく大会は無事に進行することができました。

私は大会運営スタッフとして、棋譜用紙の回収・集計や対局結果の取りまとめ、さらにアービター(審判)として対局の運営を担当しました。大会ではルールに関する質問への対応や対局の進行管理など、運営側として貴重な経験を積むことができました。

参加者は子どもや青年が中心で、対局中には大人のプレイヤーが子どもたちにルールや戦術を教える姿も多く見られました。世代を超えてチェスを通じた交流が生まれており、とても温かい雰囲気が印象的でした。

最終的には参加者数が42名に達し、バヌアツでも大規模なチェストーナメントとなりました。表彰は男性部門、女性部門、子ども部門の3部門で行われ、入賞者には賞品が贈られました。勝敗はもちろんありますが、最後まで真剣に対局に臨み、互いを称え合う参加者の姿がとても印象的で、充実した大会となりました。

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バヌアツでは、チェスは家族ぐるみで楽しまれており、特に子どもたちが興味津々に盤を囲み、一手一手を真剣に考えながら対局する姿がとても印象的です。

また、元受刑者の方々や学校に通えていない子どもなど、さまざまな背景を持つ人々がチェスに夢中になっている様子を見ると、チェスが誰もが楽しめる競技であり、人と人とをつなぐ力を持っていることを実感します。

ェスは年齢や性別、国籍、経済状況、さらには置かれている環境を問わず、誰もが同じルールのもとで公平に楽しみ、互いを尊重しながら交流できる競技です。一枚の盤と駒があれば、新しい出会いや学びが生まれ、自信や挑戦する気持ちを育むきっかけにもなります。

これからもチェスを通じて、多くの子どもたちや青少年が考える力やフェアプレーの精神を育み、自分の可能性を広げられるような活動を続けていきたいと思います。

画像 -20260724-101025-4df6f3e2_5449.jpeg (男性・女性・子ども部門の優勝者)

                                                     伊規須陽太(2025年度9次隊 /青少年活動)

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