JICA海外協力隊の世界日記

バヌアツ便り

結婚式に参加しました(#3 高橋利幸/職種:編集)

Olsem wanem?(オルセム ワネム/ビスラマ語で“調子はどうですか?”)。今回は、バヌアツの結婚式について紹介しますね。

私を含む同期隊員は、現地に到着して2週間程度現地語を学習した後、2泊のホームステイ研修を行いました。幸運なことに、期間中にホストファミリーの親戚の結婚式があり、最終日に式に参加することができました。

会場に到着して、まず目に飛び込んだのは、縛られた大きな豚。この豚は新郎からの贈り物です。結婚式会場前の広場では、女性たちがラップラップ(バナナやタロイモをすりつぶして、肉や魚を包み蒸した伝統料理)などのご馳走を作っていました。200人分くらいでしょうか。結婚式は夫婦や親族だけのものではなく、地域の多くの人が招かれます。

バヌアツでは新郎が新婦の家族に贈り物をします。後日職場の同僚に聞いたところ、彼は結婚時に奥さんの父親に8万バツ(約10万円)と、さらに食べ物や布やござを贈ったそうです。出身の島や地域によって結婚の習慣は様々で、贈り物だけで済む場合もあれば、100万円以上の支度金が必要な家族もいるのだそう。

会場では親族たちはお揃いのブルーのアイランドドレスを着ていました。鮮やかで綺麗でしたよ。お揃いのドレスのおかげで誰が親戚かすぐに分かります。これも島や地域によって異なり、先の同僚の村ではその習慣はないとのこと。

バヌアツでは人口の80%以上がキリスト教徒です。この日の新婦も父親とともにバージンロードを歩き、誓いの言葉を交わして指輪を交換しました。式の途中にはピアノの演奏があり、みんなで祝福の歌を歌いながら手をたたいてお祝いしました。

写真のように、式の後には教会前で新郎新婦とその親族が列を作り、参列者にお礼の言葉を述べていました。笑顔で涙ぐむ新婦の顔は、とても幸せそうで素敵でした。

次は食事の時間。豪華なご馳走が並びました。豚の丸焼き(さっきとは別の豚さんです)やラップラップ、そして日本と同じようなウェディングケーキも振る舞われました。食事の後は、歌やダンスが続き、若い女性たちが円になって新婦と一緒に踊っていました。宴は夜まで続くそうで、島や地域によってはなんと1週間も続くことがあるそうです。

こちらは同期の4人です。わたしたち4人のメンバーも、ホストファミリーに仕立ててもらったお揃いのドレスを着て参加しました。どうです、似合っていますか?

ちなみに、結婚式が高額になるため、式を挙げないカップルも多いそうです。この結婚式という貴重な体験を共有できたことは、私にとって本当に幸せでした。

最後に、前回お話ししたW杯2次予選、バヌアツ対サモア戦の結果ですが…やりました!4-1で勝利しました。最高のスタートです。それでは、Yumi go!(ユミ ゴー/さあ行こう、イェイ!)。

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