2025/06/27 Fri
文化 生活
アイランド特集:エファテ島(マンガリリウ村)編②
はじめまして!2024年3次隊でバヌアツに派遣されています、栄養士隊員の豊永咲です。
今回は、ホームステイをしたMangaliliu(マンガリリウ:エファテ島北西部、首都Port Vila(ポートビラ)から車で約40分のところにある村)で、ホストファミリーから教えてもらった料理をご紹介します!
まずはSimboro(シンボロ)です。Simboroは、すり潰した芋を、アイランドキャベツというモロヘイヤに似た葉野菜で巻いて煮た料理です。芋を使っているので主食にあたりますが、野菜で包んでいるためとても健康的です。
~Simboroの作り方~
① タロ芋の皮をむいて生のまますり潰す(キャッサバ、ヤム芋、調理用バナナでもOK)
② アイランドキャベツにすり潰したタロ芋をのせて巻く。
③ 鍋に②を敷き詰めて、水を入れて約1時間煮込む。
④ ココナッツミルクと塩を入れてさらに煮込む(今回は塩を入れ忘れました)。
本来は塩を入れて作るそうですが、ホストマザーが塩を入れ忘れたということで、今回の味付けはココナッツミルクのみでした。塩味はなくても、芋のもちもち感とアイランドキャベツの風味がSimboroの醍醐味なのでとても美味しかったです!
続いてはLaplap(ラップラップ)です。Laplapはバヌアツの伝統的な料理で、休日やお祝い事の時などに作ります。
~Laplapの作り方~
① 大量の調理用バナナの皮を剥き、すりおろす(キャッサバ、タロ芋、ヤム芋でもOK)。
② バナナの葉を伐採して筋を取り、何枚か重ねて置く。
③ バナナの葉に、すりおろしたバナナをのせ、ココナッツミルクをかける。その上に鶏肉を並べ、塩を振る。
④ ③をバナナの葉で包む。
⑤ アースオーブンを準備する(地面に掘った穴に石を入れ、薪で火を焚いて石を熱する)。
⑥ 石が十分熱くなったら④をアースオーブンで焼く(④に熱い石をのせ、上からカバーをして予熱で蒸し焼きにする感じ)。
⑦ 1~2時間蒸し焼きにしたら完成。一人前ずつに切り分ける。
Laplapを作ろうと思うと、アースオーブンの準備、バナナの葉の伐採・処理、鶏肉の処理など、とにかく工程が多くて大変です。私たちのために作ってくれてとても有難かったです。ちなみにその日使った鶏肉は、前日まで家の周りを走り回っていた鶏でした。命に感謝して美味しくいただきました。
バヌアツの伝統料理は、芋を中心として、野菜や肉を一緒に食べるように考えられており、一度に複数種類の栄養素を摂ることができます。外国からの輸入食品により、食のグローバル化が進んでいるバヌアツですが、Mangaliliuでは伝統料理が生活の中心になっています。そのような環境を大切に守ること、その素晴らしさをバヌアツの人々に伝えることを目標として、これからの活動を頑張りたいです。
Mangaliliuの皆さん、そして読んでくださった皆さん、Tankyu tumas!!
豊永 咲(2024年3次隊/栄養士)
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