JICA海外協力隊の世界日記

バヌアツ便り

アイランド特集:ウレパラパラ島編

Naitok(Ureparapara語でこんにちは)

2024年度1次隊コミュニティ開発隊員の雜賀瑠花です。

Vanuatu Family Health AssociationというNGOにて、データ収集/加工/レポートの最適化やリモートコミュニティに向けたリプロダクトヘルスとその権利に関する情報発信を行っています!

今回はバヌアツアイランド特集!ということで、先日業務出張で滞在した Ureparapara(ウレパラパラ)島についてご紹介したいと思います。


ところで皆さん、バヌアツという国をご存じでしょうか?

バヌアツは南太平洋に位置する約83の島から構成される島国です。

今回滞在したUreparapara島はバヌアツの北に位置するBanks諸島にある人口600人ほどの小さな島です。

大小8の村がありますが、今回はDivers BayLehaliという村で活動を行いました。

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こちらはDivers Bayで宿泊した家の写真です。村のチーフのご自宅に宿泊させていただきました。

Divers Bayは山々に囲まれており、島内に道路はないため別の村へ移動する際はボート、もしくはジャングルを歩いての移動になります。

また、Divers Bayは海岸沿いの村で、水位も低いため深夜から明け方にかけて海水が村まで満ちてきます。

その為、写真の通り高床式の構造になっているんですね。実際、海から流れてきた小魚の跳ねる音で朝は起きました()

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また、こちらはシャワールームの様子です。村では基本的にバケツに水をためて体を洗いますが、こちらの村では小川からパイプで水を引いてきており、流水が流れる仕様になっています!

村の中心部にあるお店にはWi-Fiや充電サービスもあり、昔の伝統的な生活を守りつつ、暮らしやすいよう工夫して技術を取り入れているところが素晴らしいなと思いました。


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業務に関してですが、今回のミッションはアウトリーチ(僻地コミュニティまで出向き現地で医療サービスを届けること)です!

村の広場や集会所をお借りして、医療サービスを提供します。

写真はサービスを提供する前の呼びかけの様子と医療サービスを患者さんに提供しているところです。

バヌアツは今回訪れたようなアクセスの悪いコミュニティが非常に多く、欲しい時に欲しい医療サービスを受けること困難な場合も多いです。

そのため、私たちのようなNGO等がコミュニティを訪れ定期的にサービスを行うことで村の方々の健康状況改善に努めています。

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続いて訪れたのがLehaliという村です。こちらでは写真に写っているDispensary (診療所のようなもの)に滞在し、現地のナースと一緒にアウトリーチを行いました。

避妊方法や性感染症防止に関する啓発活動も一緒に行い、クリニックサービスへと誘導します。

長年勤務する現地ナースに話を伺ったところ、Lehali Dispensaryはこの島で唯一のDispensaryであり、16年間一人で全ての島民を診ているとのこと。

負担はあるが、自分のスキルで人助けをできるのでそれがモチベーションになっていると教えてくれました。頭が下がる思いです。

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更にお話を伺ったところ、写真の料金表を紹介してくれました。注目は一番下の一文!「診療費が払えない場合は、食べ物や薪木等を持ってきてください」とのこと。

お金がなくてもサービスを提供できるよう、患者が持参した物をナースが買い取り診察費として回収しています。

これは、Lehali Dispensary独自の取り組みなんだそうです。島で医療サービスを受けるには、アクセスの問題、金銭的な問題、医療施設・人材不足等様々な障壁がありますが、島内外の様々な取り組みによって医療提供の維持・改善が図られています。

私も協力隊員として、少しでも現地の医療状況の改善に貢献したい!と今回の業務出張を通して改めて思うことができました。

次回は、Vanua Lava島編をお送りします!お楽しみに!!



雜賀瑠花(2024年度1次隊 /コミュニティ開発)



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