JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯16 古都フエ

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)

ベトナムの林です。

 少し前になってしまいましたが、新暦の年末年始にフエに旅行に行ったので、街の様子を少しだけ紹介したいと思います!

【フエについて】

世界遺産の街として知られるベトナム中部の都市「フエ(Huế)」は、1802年から1945年にかけて存在したベトナム最後の王朝・グエン朝(阮朝)の首都でした。フエの建造物群は、1993年にベトナムで最初に登録された世界文化遺産で、観光地としても人気の都市です。(ちなみに、ベトナム人の苗字で「グエンさん」が多いのは、昔の人々は、自分の姓を当時の王朝名からとっていたそうで、このグエン朝がベトナム史最後の王朝であったため、ベトナムにはグエンさんが多いそうです。)

2023年現在のフエの人口は約30万人と中規模の都市で、私が住むダナンから約100キロしか離れていませんが、ハイヴァン峠という峠を越えた場所にあるため、フエは中部の中でも言葉、食べ物、気候などが独特で、ダナンに住んでいても分からない言葉も多数あり、通じない・聞き取れないこともしばしばです。

昨年の3月より、ダナンとフエ間で新たな観光列車「Kết nối di sản miền Trung(中部地方の文化遺産をつなぐ列車)」の運行もスタートしており、ダナンからますます行きやすくなっています。

【フエの王宮】

グエン王朝は、現在のベトナムとほぼ同じ領土を支配した初めての統一王朝で、東南アジアでは珍しく、中国の漢字文化に強い影響を受けています。1919年にフランス総督府がラテン文字による表記を推進するまでは、文字は漢字で書かれていました。城壁内部のフエ王宮は中国の紫禁城を模したと言われていて、王宮内の建物など、あちこちに中国文化の影響を感じることができます。王宮は、ディズニーランドと同じくらいの大きさである約50ヘクタールの広大な敷地内に、多くの歴史的建造物が建ち並んでいます。ベトナム戦争によりその大半が大破されましたが、現在は修復が進み約200年を経た現在、約100棟の建物が残っているそうです。

 私も全てを回ることは難しく、主要な場所をいくつか周りました。

(写真:王宮内の建物の一部)

【フエの食べ物】

フエは、宮廷料理を始めたとした独特な料理も有名です。その中で私が実際食べた2つの食べ物をご紹介します。

①バインベオ(Bánh Bèo)

バインベオは小さな小皿に米粉の生地を固め、干しエビと刻み葱を添えたフエのシンボル的料理で、ヌクマムを垂らし、スプーンで十字に切って食べるのがベトナム流です。このように米粉を蒸して固める料理は他の地方料理では見られず、フエ独特のスタイルと言われています。

この他にも、米粉を蒸して固めた料理として、バインボーロック、バインナムなどもありどれもモチモチしていて日本人にとっても身近な食感でとても美味しいです。

②ネムルイ(Nem Lụi)

ネムルイはレモングラスの茎に豚肉のつくねを巻いてあります。つくねには数種類のスパイスが含まれていて、これを網でじっくりと焼き上げます。そして、野菜や香草と一緒にライスペーパーで巻いて、特性の甘ダレにつけて食べる食べ物です。

フエには他にも、ブンボーフエという麺料理や、コムヘンというしじみご飯も有名です。また、カフェムオイという塩コーヒーもフエの名物です。

(写真上:バインベオ、写真下:ネムルイ)

皆様いかがでしたでしょうか?フエは中部で夏は暑く、雨季には洪水が多い地域でもありますが、古都らしく静かでベトナムの中でも独特のゆっくりとした時間を過ごせる本当に素敵な場所なので、皆様も中部にお越しの際はぜひ立ち寄ってみて下さいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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