2025/02/18 Tue
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Ep1 | コンクオン日記 〜観光と暮らしの記録〜 「はじめまして!JICA海外協力隊としてコンクオンに来ました」


皆さん、はじめまして!鵜木康平と申します。
2024年12月からJICA海外協力隊として、ベトナムのゲアン省コンクオンで活動しています。
私の担当は、コミュニティ開発のなかでも観光開発の分野です。
観光地としてはまだ発展途上のコンクオンで、地域の人々と力を合わせながら「観光を通じた持続可能な地域の発展」を実現するのが主な役割です。とはいえ、今のところこれといった仕事はまだありません。地域課題を自ら発見し、仕事を作り出していく必要があります。そのため、現在は各村を回って寝泊まりしながら人々と交流し、地域資源や可能性を探っている最中で、これから2年間の計画を練り上げていく段階にあります。


私の任地であるコンクオンについて簡単にご紹介します。
コンクオンは、ベトナム北中部の山岳地帯にあり、国民的英雄ホーチミンの故郷として知られるゲアン省に属しています。タイ族(Thái)をはじめとする多くの少数民族が暮らし、ベトナム北部最大級の国立公園であるプーマット国立公園もこの地域にあります。伝統文化と豊かな自然が息づく美しい場所です。
霧に包まれた山々や水牛がのんびり歩く田んぼ道が広がっており、そんな風景に囲まれながら生活しています。村を訪ねると、「お茶でも飲んでいきなさい」と声をかけてもらえたり、炭火で焼いたトウモロコシを分けてもらえたり…。そんな人々の温かさこそが、この土地に息づく最大の魅力なのかもしれません。


コンクオンの観光についても少し。コンクオンでは伝統的な高床式住居を活かしたホームステイ、山の幸をふんだんに使ったタイ族の料理、民族舞踊など、コミュニティツーリズムが盛んに行われています。しかし、現在の観光客の多くはゲアン省内の旅行者に限られ、この地域の魅力がベトナム全国や海外にまで十分に広がっているとは言えません。
もっと多くの人にコンクオンを知ってもらい、訪れてもらいたい!そう思っています。なぜなら、「観光促進」は単に観光業に関わる人たちだけでなく、地域全体に経済的な恩恵をもたらす可能性があるからです。ゲアン省はベトナム国内でも貧困層が多い地域であり、コンクオンにも生活に困窮している人々が少なからずいます。観光客が増え、地域での消費総額が増加すれば、その経済効果が広がり、住民全体の生活の質が向上することにつながります。
今後の展望としては、地域の事業者と協力して地域の文化に根差した体験型ツーリズムを作ったり、旅行会社との連携などを進めるなどして、コンクオンの魅力をより広く届ける予定です。とはいえ、まずはこの土地を隅々まで知り、地域の人々と信頼関係を築くことが先決。
これからも、この日記を通じてコンクオンの素晴らしい風景や暮らし、そこでの小さな発見を発信していきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします!
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