JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯29 ニンビン

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)

ベトナムの林です。

前回に引き続き、私が訪問したベトナムの世界遺産をご紹介したいと思います。

今回は、「チャンアン景観複合遺産」をご紹介したいと思います。

【ニンビンについて】

「チャンアン景観複合遺産(Quần thể danh thắng Tràng An)」は、首都ハノイから約90km南(車で2時間ほど)のベトナム北部、紅河デルタの南端にあるニンビン省の省都ニンビンが中心になっています。

「チャンアン景観複合遺産(Quần thể danh thắng Tràng An)」は、2014年に世界遺産(複合遺産)に登録されており、ベトナムでは初の複合遺産となっています。世界遺産は、①チャンアン景観エリア(Tràng An)、②古都ホアルー(Cố đô Hoa Lư)、③ビックドン寺(Chùa Bích Động)などの宗教建築群の3つで構成されています。

特に、古都ホアルーは、968年にディン朝が首都をホアルー(現在のニンビン省)に置き、独立国家「大瞿越(Đại Cồ Việt)」を建国し、1010年に李朝が首都をタンロン(現在のハノイ)へ移すまで、ベトナムの最初の独立王朝の首都だった場所だったため、歴史的価値が高い場所です。

それ以外にも、東南アジア最大級の仏教寺院で、金の大仏や長大な回廊が有名な「バイディン寺(Chùa Bái Đính)」があります。また、ニンビンは、「やぎ料理」が名物で、山で放牧されたやぎ肉は臭みが少なく、しゃぶしゃぶ、焼き肉、蒸し煮など様々な調理法で食べられています。それ以外にも、揚げおこげに甘辛いレバー入りソースをかけて食べる「コム・チャイ(cơm cháy Ninh Bình)」などもあります。

(写真:チャンアン景観エリアの様子)

【チャンアン景観エリアについて】

上記に記載した①チャンアン景観エリア(Tràng An)は、ニンビンの省都ニンビン市近郊にしており、48の洞窟、31の渓谷を有する景勝地の総称で、中心エリアで約6,000haと広大です。前回のフォンニャケバンと同様、約2億5千万年前から形成された石灰岩台地が侵食され石灰岩カルスト地形の山々を縫うように緑の水路が走っていることから「陸のハロン湾」とも呼ばれており、小舟で洞窟や渓谷を巡ります。実はツアーや川下りできる場所は、チャンアンの一部でしかないのです。そのためその総面積は、21.68㎢(東京ドーム約460個分)にもなります。

観光の際は複数のルートがあり、4人乗りの小舟に乗って洞窟や寺院を回ります。(所要時間:2〜3時間)船頭さんが手漕ぎで案内してくれ、様々な洞窟や寺院、映画『キングコング:髑髏島の巨神』のロケ地となったエリアも見ることができます。

個人的には、ここから少し離れた「ムア洞窟(Hang Múa)」という500段以上の石段を登った頂上からタムコック(Tam Cốc)や稲田、石灰岩の奇岩群を一望できる絶景スポットがお薦めです!

(写真:洞窟の中を小舟で進む様子)

皆様いかがでしたでしょうか?個人的には巡ったベトナムの世界遺産の中でもこの「チャンアン景観複合遺産」が1番好きな場所です。ベトナム人にも大変人気な場所で、旧正月テト時期に行くと、アオザイを着て観光を楽しむベトナム人観光客もたくさんいました。

ハノイを中心とした北部旅行の際は、ハロン湾と同様に1日で観光できる場所でもあるので、ハロン湾だけでなく、ぜひニンビンにも足を延ばしてみて下さいね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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