JICA海外協力隊の世界日記

ベトナム便り

♯39 世界遺産シリーズ⑦:イエントゥー山

Xin chào mọi người!!!(皆さん、こんにちは!)

ベトナムの林です。

 今まで私が行った世界遺産をご紹介しましたが、引き続き、私が訪問したベトナムの世界遺産をご紹介したいと思います。(♯16,♯27, ♯28, ♯29, ♯31, ♯32参照)

今回は、ベトナムの中で1番新しい世界遺産である「イエントゥー山」をご紹介したいと思います。

【イエントゥー山の概要】

「イエントゥー=ヴィンギエム=コンソン・キエップバックの遺跡・景観群(以下、イエントゥー山)」は、2025年7月に、仏教遺跡と景観からなるユネスコ世界複合(文化・自然)遺産として正式登録されたばかりです。ベトナムで9か所目の世界遺産、2か所目の複合遺産となっています。このイエントゥー山は、単なる一つの山ではなく、3つの省(クアンニン省、バクザン省、ハイズオン省)にまたがる広大なエリアが対象で、「チュックラム(竹林)禅宗(以下、チュックラム)」というベトナム独自の仏教の発祥・発展の聖地として、これまで国内では有名な場所でしたが、愛国心や精神性が結びついた文化的価値が評価され世界遺産として国際的に認められました。

なぜ、この場所でベトナム独自の仏教が生まれたかと言うと、13世紀、モンゴル軍(元寇)の侵略を2度も撃退した皇帝「チャン・ニャン・トン(陳仁宗)」が、2度に渡る戦いの後、彼は35歳で王位を退き、このイエントゥー山に入って出家したためです。このチュックラムの教えは、「仏は山にいるのではなく、心の中にいる」という考えのもと、宗教的な実践が、現世での幸福や人々の生活と切り離せないものと考える「現世と宗教の不可分」という「現世利益」の思想理念を持っています。

(写真:左上はケーブルカー、右上・下はホアイエン寺(Chùa Hoa Yên)に向かう階段とお寺の本堂)

【3つの観光エリアの概要】

このイエントゥー山を含む複合遺産は、大きく分けて3つのエリア(省)で構成されています。

1つ目は、バクザン省にあるヴィンギエム寺(Chùa Vĩnh Nghiêm)エリアで、イエントゥー山の西側に位置します。ここはかつて、僧侶を養成する「仏教大学」のような場所で、3,000枚以上の木版経典が保存されており、すでにユネスコの「世界の記憶」に登録されているエリアです。

2つ目は、ハイズオン省にあるコンソン・キエップバックエリアで、皇帝「チャン・ニャン・トン(陳仁宗)」とともに国を守ったチャン・フン・ダオ(陳興道)将軍を祀ってあるキエップバック寺(Chùa Kiếp Bạc)、ベトナムの有名な儒学者・政治家であるグエン・チャイゆかりの地であるコンソン寺(Chùa Côn Sơn)があるエリアです。

最後に3つ目は、クアンニン省にあるこの複合遺産で最も有名なイエントゥー山エリアです。私は、先日こちらのイエントゥー山エリアの観光に行ってきました。私が行った12月20日は、前述した「チャン・ニャン・トン(陳仁宗)」皇帝の入滅(命日)717周年にあたる日かつ、今年は世界遺産登録年だったため、通常の半額(20万ドン)でケーブルカーチケットを買うことができ、その日の夜に記念イベントが開催されるめでたい日でした。

山のふもとから頂上近くまでは、2本のケーブルカーで登ることができます。しかし、ケーブルカーまで、ケーブルカーの間、2本目のケーブルカーから頂上までの道のりは階段の上り下りが多く、涼しかったですが登っている時は暑くて汗もかき、思ったよりもきつかったです。動きやすいかつ体温調節できる服装で観光することをお薦めします。道中に、かつて王が説法を行った中心地であるホアイエン寺(Chùa Hoa Yên)、「チャン・ニャン・トン(陳仁宗)」皇帝の金の像、標高1,068mの山頂にあるドン寺(Chùa Đồng)があり、どれも有名です。

(写真:左上は2本目のケーブルカーから見た景色、右上はチャン・ニャン・トンの像、左下はドン寺(Chùa Đồng)の本堂、右下は頂上近くからの景色)

皆様いかがでしたでしょうか?イエントゥー山の観光は、「イエントゥー祭り」が開催される春(旧正月明けの2〜3月)と天候が安定している秋・冬(9月〜12月)がベストシーズンです。ハノイから車で約2.5〜3時間、ハロン湾からだと車で約1時間のため、ハロン湾とセットで観光するのが効率的でお薦めです。まだ、世界遺産になりたてということもあり、外国人観光客が少なく、ベトナム人観光客もそこまで多くないため、世界遺産の中ではかなり穴場のスポットかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 Hn gp li nhé!!!(またお会いましょう!)

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